2024 セレッソ

【セレッソ】町田戦:原理原則と戦術と。

セレッソ 1-2 町田

2024.5.16 @町田GIONスタジアム

敗戦、、、なかなか辛いっすね(苦笑)

何といいますか、内容は悪くはないけど結果が出ないというか。

こういう結果が続いているので振り返るのもしんどいですが、頑張って書きましょか。次の試合までに時間がないのと億劫なのとで、サラッとですけど(苦笑)

試合内容・雑感

●町田のシンプルイズベスト

今シーズンの主役と言っていい程の活躍を見せる町田。どんなサッカーを見せるのか?個人的にも楽しみでした。

町田のサッカーの印象は、本当にそのままですが、

シンプルイズベスト

という感じでしたかね。

町田がやっている事と言うのは、本当に単純明快で。列挙していくと、

  • FWオ・セフンにロングボールを当てて、周囲の選手が仕掛ける。
  • こちらが中を絞ってオ・セフンへのパスコースを切れば、サイド奥にボールを放り込む

攻撃に関してはこの2点のみ。

この2つの選択肢しかないですが、どちらにも強い選手が居て。オ・セフンもそうですけど、サイドには俊足:平河が居る。藤尾のサイドに流れるのも、厄介でしたよね。

単純だけど、効果的。町田のサッカーでよく言われるのが、

原理原則を押さえたサッカー

ということになりますか。

●原理原則とは何か?

原理原則とは、

根本となる仕組み、基本的な規則や法則

という所で、平たく言うと、

当たり前のこと

と言う感じでしょうかね。

僕なりに町田のサッカーの原理原則を言えば、

  • 前にボールを運ぶこと
  • 1vs1で勝つこと

オ・セフンにロングボールを送ること、サイドにボールを送ること。どちらも、

『前にボールを運ぶこと』の手段

ですよね。

そして、『オ・セフン、ロングボールに競り勝て!』『平河、よーいドン!の競争で負けるな』と言う感じで、

『1vs1で勝つこと』で戦術を成立させる

みたいな感じ。

恐ろしく、当たり前の事で誰しもが感じた所だとは思います。それを言語化すると、こんな感じの表現になるかな?と。

昨今のサッカーは、こちゃこちゃと戦術だ!とか、システムだ!とか小難しく言うのが主流ですが、全く真逆を行くようなサッカー。でも、こういう町田のサッカーが上位争いしているのを見ると、

サッカーファンとしては、痛快に感じる部分もあるよね。

というのは正直な所でした。勿論、負けたのは悔しいのですけどね(苦笑)

●セレッソ、町田との違い

町田のサッカーがシンプルだったのに対して、セレッソのサッカーはかなりシステマチックに出来ていたように思います。冒頭でも述べましたが、

内容は悪くはない

と思います。

ノボリが負傷して、ボランチ位置は田中駿汰1枚になる事が多かったです。ただ、DFライン4人で回しながら、隙を見て田中駿汰に付けることも出来ていたので、

この辺、しっかりと準備してきたな

というのは間違いなく感じれてました。

上手く回せてる時は、相手のプレスもほぼ苦にしてなかったですし、ガンバ戦の反省からか、ハマりそうになった時は無理せず大きく前に蹴ることも選択肢として持っていたと感じてました。前半とか見てても、

おー、『選択肢』が色々と増えてるな~

と言う風に感じておりました。

で・・・・ですね。

セレッソと町田と大きく違ったなと感じた所も、実はここで、

選択肢の多さ

という所に感じました。

皆さんも経験があると思いますが、選択肢が多い場合、時として、

どれを選択するか?迷ってしまう時がある

ということは往々にしてありますよね?対して、選択肢が少なかった場合

どれを選択するか?迷わずに決断できたりする

という所もあると思います。個人差はあると思いますけどね。

この試合の町田とセレッソの違いも、何となくここのように感じてました。

前述の通り、町田はオ・セフンに当てるか、サイドでよーいドンをするかの2択。セレッソは良い準備が出来て、選択肢が多い。だから逆に、

セレッソは迷い、町田は迷わずに決断できた

という所になったのではないかな?と。

何となくですが、その選択肢の数でチームとしてのスピード感が違ったように感じてました。

町田は片方がダメなら、もう片方のプレーを選択するだけですからね。迷いようもない。シンプルイズベストは、プレーのスピード感も生んでたように思います。

サッカー、改めて面白いなと思いますね。

●町田のプレーは荒くない??

おまけで言うと、『巷で言われる程、町田のプレーが荒くなかった!』というのが、この試合を見たセレサポの意見だと思います。あくまで個人的な意見ですが、これは恐らく、

この2択で試合を上手く運べていたから

だと思います。

この試合で、セレッソは町田の底を引き出せなかったのですが、もし、セレッソがこの2択の選択肢を抑えられて、町田が次の選択肢が無い状態(底)になれば・・・。

もしかすると、そのタイミングでプレーが荒くなるのかも?というようなイメージは湧いてました。『選択肢が少ない』というのはプレーを迷わない反面、その選択肢を抑えられた時に何も出来なくなって焦るリスクもありそうだな!?と。

どちらが良いか?は個人の感じ方だとは思いますが、やはり多いに越したことはないかな?というのは僕の意見です。


このような感じで、失点/得点シーンも振り返らない程の心境です(苦笑)もうレビューとは呼べないっすw

でも、それでは流石に・・・なので、本題で最初の失点シーンを取り上げます。でも、ここもサラッと書くような感じです(苦笑)

前述しましたが、町田のサッカーと言えば『原理原則を押さえたサッカー』。では、今回の先制点シーンの原理原則とは何か?そんなところです。

相手の矢印の根元を使う

原理原則は前述の通り、『当り前のこと』です。なので、当り前のことを言います。

どんなサッカー選手でも共通する弱点があります。それが、

背中/背後

ですね。

ボールをコントロールする時は、必ずボールを身体の正面に置きます。何故なら、人間の体の構造上、後頭部に目はないし、手も足も背中側にはほとんど届かないから・・ですよね。だから、背中は弱点と。『当り前のこと』です。

そして、だからサッカーにおける原理原則でも、

相手の背中を使うのは有効な手段

という事は言えますよね。何度も言いますが、当たり前ですw

その『相手の背中を使う』とほぼ同義ですが、このブログでは、

相手の『矢印の根元』を使う

という表現をよく使います。身体の向きが矢印の先と考えれば、背中が『矢印の根元』になるのは想像頂けると思います。

だから、背中側に当たる『矢印の根元』は弱点であると。そして今回の先制を許したシーンですが、相手にクロスを入れられた際に、

西尾が出した『矢印の根元』が使われた

という所になります。

西尾の動き的に言うと、CB-GKの間のパスコースを消しに行くのがセオリー。GK:ジンヒョンはゴールのニアサイドをまず押さえる必要があるので、CB-GK間のパスは反応が遅れる。だから、CB-GK間のパスコースはCBが消しに行く

その消しに行った西尾の矢印の根元を突かれた・・・というシーンでしたかね。この時の西尾の対応も難しいですよね。

逆に西尾の矢印の根元を使うには、鳥海のブロックをくぐらないと駄目なんですが、クロスを浮かし気味に上げた相手も上手かったですよね。

こんな感じで、解説が要らん位にシンプル。原理原則を押さえたサッカーは、説明が不要ですよね。それだとブログとしても面白くないwので、もう少しだけ書きましょうか。

原理原則と戦術の関係性みたいなところにも触れておこうと思います。

原理原則か?戦術か?

町田のサッカーを観てると、原理原則を押さえることの重要性が良く分かりますよね。

上で紹介したところ以外にも一般的に知られてるような、

相手の攻撃をファールで止めて守備陣形を整える時間を作る

とかも、要所要所でしっかりやられてたと思います。

このように、原理原則を押さえたら強くなる。これも、真理ですよね。一方で、昨今のサッカーシーンでは、『戦術』なるものも避けては通れなくない風潮はあります。

では、原理原則と戦術はどう違うのか?という所の話を。その関係性について・・・みたいな感じです。

個人的な意見で言えば、

戦術は、チームとして原理原則を押さえる為の『手段』

という感覚です。あくまで主観ですが、

戦術の成り立ちは、原理原則から始まる

という捉え方をしております。

上の『矢印の根元を狙う』で説明すると、例えば、以下の場所でボールを持ったとする。ここでボールを持った場合、相手はどんな矢印を出すか?

この時、相手は2CBー2ボランチ間のゴール前中央のエリアへ縦パスを通されるのを嫌う(これも原理原則に近い所のセオリー)ので、ゲートとなる2ボランチがそのパスコースを閉じる動きを取ることが予想されます。つまり、2ボランチは2人とも、

内向きの矢印を出す

という事は想像つきやすいですよね。身体自体は動かなくとも、身体の向きは内を向く。あるいは、少なくとも内に絞る意識は働くはずです。

これに対して、その2ボランチが出している内向きの矢印が予測できれば、

その矢印の根元を使う為に、どこに選手を立たせれば良いか?

を考える。相手の矢印の方向を見れば、おのずと答えは出てきますよね。ボール(パスの出し手)と矢印の根元の延長線上に、2人を立たせる事で有利に運べそうですよね。

このような感じで、あくまで主観ですが、

  • ボールをどの位置に置くか?
  • ボールをそこに置いた場合、相手の矢印はどう出るか?
  • その矢印に対して、味方選手をどこに立たせれば根元を使えるか?

こういう順番を考えていくことで、

味方選手の立ち位置を決めていく

のだと思います。

選手の立ち位置を決めていく・・・それがつまりは、巷で言う所の

戦術

ということになるのではないかな?と。

こういう風に考えていくと、あくまで、

戦術は、チームとして原理原則を押さえる為の『手段』

と言うところになる・・と。原理原則がベースにあるんですよね。個人的にはそう思っております。

戦術は原理原則を押さえるのが目的だから、A選手がこう動けば、B選手はこう動く・・・みたいな行動パターンを決めることではない。また、ポジションも状況に応じて変える必要が出てくるので、4-4-2とか4-3-3とかも、単なる数字の羅列だ・・・というのは理解頂けるのではいかな?と思います。

逆に言うと、その戦術を構成する選手が、原理原則を知らずにプレーしたら・・・?

監督に『こういう時は、ここに立ってくれ!』と言われて、それがどういった原理原則を押さえる為か?を知らずに、監督に言われたその場に立つだけだと、単純に考えて効果は期待できないですよね。ここまで書けば想像頂けると思いますが、

選手は、原理原則を知らずに戦術だけを覚えても意味がない

というようにも考えております。今のサッカーは、選手が賢くないと出来ない感じです。

ちなみに、上で挙げた原理原則『相手の矢印の根元を使う』・・・これ、今のサッカーシーンではとても重要なものだと思います。

戦術が先鋭化されてきた昨今、

『スペースが生まれる』と言う概念はほぼ通用しない

と言う風に感じてます。ことゾーンディフェンス戦術においては、本当にスペースが生まれない。ロティーナの守備陣形なんか、まさにそうでしたよね。

でもって、セレサポの皆さん全員が身を持って感じてることだと思いますが、『スペースが生まれる』という概念が通用しないから、

先制点を献上すると逆転するのが難しい

という所は言えると思います。点を取ってリードすれば、引いて守ってカウンター狙いでOK。自陣でゾーンを敷き易い状況になります。

結果、追いかける側から見て、相手の守備陣形に『スペースは生まれない』という状況に陥ってしまいますよね。そうなると、なかなか相手は崩れない。

もし、その状況を打破するとなると、

『矢印の根元を狙う』という原理原則を活用できるかどうか?

みたいな所になるように思っています。

矢印の根元を狙う』は、スペースが無くても出し手と受け手のタイミング1つでパスが通せる。だから、この原理原則を使えるか使えないか?で大きく戦績は違ってくると思います。

ただ、 この『矢印の根元を狙う』 というプレー、難しいんですよね(苦笑)上の図でもそうですけど、

背中と言えど相手のすぐ近くがパスコースになり、そこを通す必要がある

んですよね。少しでもズレたら、相手に引っ掛かってしまう訳で。

結局、いつもの結論に至るのですが、

『原理原則』を抑える戦術を成立させるにも、選手のプレーの質が問われる

という所に繋がってきます。

ええ、僕は選手のプレーを見て『すげー!!!』って言いたいだけなのです(笑)根拠を持ってそれを言いたいから、こんなブログを書いてるような感じでw

実は・・・

相も変わらず与太話でしたが・・・(苦笑)結果が出ないと、試合の振り返りが億劫で逃げてますw 

でも、町田の原理原則を押さえるサッカーは、僕のサッカー観とも合うので好きですね。サッカーファンとしては楽しめた試合ではありました。サポとしては、悔しいのは悔しいんですけどね(苦笑)

でもって、最後に、ちょっとだけ余談を。

この町田戦が行われた5月15日、皆さん、ご存じJリーグが開幕した日でもあります。

そんな5月15日、実は、

僕ら夫婦の結婚記念日

でもあったりします。そんな記念日の敗北は、セレサポ夫婦には応えましたw 

また、いつも仲良くさせて頂いているフォロワーさんご夫婦も、偶然にも同じく結婚記念日だったとのことです。お2人も、恐らくは全く同じ気持ちになっていたと思います(苦笑)

本当、記念日になんて試合をしてくれたんだ、セレッソ大阪w まあ、次節:福岡戦に勝てば許すけどw

ちなみに、僕ら夫婦の結婚式当日もリーグ戦は行われてまして、しっかりとセレッソは負けておりました・・・(苦笑)結婚式の2次会で、友人の他サポに『結果は聞かない方が・・・』とお茶を濁されたのをふいに思い出してしまった、今回の敗戦でした(苦笑)

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