2024年10月11日、公式から残念な発表がありましたね。
小菊さん、契約満了。
小菊 昭雄監督 今シーズンでの契約満了について#小菊昭雄 監督との契約について、期間満了に伴い今シーズンをもって退任することになりましたのでお知らせいたします。https://t.co/jZVxSWalyc#セレッソ大阪
— セレッソ大阪オフィシャル (@crz_official) October 11, 2024
個人的にはとても残念なような、それとは裏腹に覚悟は決まっていたような。そんな複雑な気分でございました。まあ、残念の方が強いですかね。
今シーズンがまだ終わってない段階なので、振り返りと言う形ではないですが、ちょっとだけ思いを書いておこうかと思います。
監督の仕事という側面
サッカーチームの監督の仕事というのは何か?一般的に認識されているのが、
- 選手のモチベーションを上げること
- 選手に戦術を植え付けること
みたいな取り上げ方をされると思います。
要は、
選手が『戦術面』と『モチベーション』の両方で、やり易いようにプレーさせてあげるのが監督の仕事
という印象は持ってます。
ただ、サポ・有識者の論評を見てると、特に重要視されてるのは後者の『戦術面』かな?と思います。後者を重要視されるが故に、所謂モチベーター型と言われる監督は下に見られることがあるような印象はあります。
個人的には逆の印象で、
実際にサッカーをするのは選手
と思っているので、どちらも重要ではあるが、選手のモチベーションの方を重要視すべき要素だと思っています。
(かと言って戦術が重要ではない・・と言っている訳ではないです。念のため、注釈を入れておきます)
一般的に言われるのは、小菊さんはモチベーター型の監督。便宜上、こういう書き方をしますが、こういう分類も個人的には嫌いです(苦笑)
セレサポ内で未だ話題に出てくるロティーナなんかは優れた戦術家と言われてましたが、実は優れたモチベーターでもある。特にジンヒョンのコメントなんかにも表れてましたよね。
ロティーナ監督は私が落ち込んでいる時に、的確な言葉で背中を押してくれました。自信を持ってプレーできるような言葉のかけ方のタイミングと重みをすごく感じる監督でした。選手の背中を押して自信を持たせてくれる雰囲気作りがとても上手く、すごく学ぶことが多かったです
https://www.football-zone.net/archives/314276/2
そして、
小菊さんのこの手のエピソードは事欠かない
ですよね。
以前に書いた記事で、負けた試合の後の清武のコメントの行間を読めれば、今年に入っても選手の小菊さんへの信頼は継続されているのは明確でした。また、退任発表後の真司や田中駿汰のコメントなんかからも、小菊さんの監督としての資質というのは伝わってきます。なので、
良い監督なんだな
というのは感じていた所です。
モチベーターとしての能力の高さは超一流、そして、モチベーターの方を重要視している個人的な観点。それ故に、
目に見える形での結果(タイトル)が欲しかったな
というのは本当に切に思うところです。まあ、これは多くのセレサポ共通の意見ではないかな?とも思います。
戦術面での話はまた別の機会に書こうと思いますが、やっぱり総じて残念・・・ですかね。
選手起用に『筋を通す』監督
セレサポ内で色々と言われることの多かった小菊さんですが、小菊さんの采配について個人的には、
とても良く分かる
と言う感じでした。
少し曖昧な表現になってしまうのですが、
僕の中では『筋が通る』采配だ
と思っていたのは間違いないです。僕と波長が合う・・・と言うのが良いんですかね。うん、この書き方はちょっとキモイですねw
よく小菊さんは、
ポジションは競争の中で選手が勝ち取るもの
としてましたが、あくまで僕視点ですが、これは体現されていたと思います。
小菊さんに使われる選手は『使われる理由』があるし、使われない選手も『使われない理由』がある
というところ。
いつもブログで書いている事ですが、僕は選手主体のサッカーの見方をします。なので、ちょくちょくと自分のフォームを崩している選手を見つけたりします。
で、しばらくその状態が続くと、小菊さんはその選手を使わなくなる。こういう事が、小菊さん監督在任時に頻繁にありまして。
ブログでは『良かった所』に注目することを意識して書くので、普段は不調の選手をブログであげつらう事はしないのですが、、、悩みましたが、今回は一人だけ出してみようかと。
その選手は、鈴木徳真です。
よりによって隣に移籍してしまったんで、あげつらってやろう!・・・と言う感じはないんですけど、今居る選手よりかは角が立たないか・・・と言うか(苦笑)徳真には申し訳ないのですけど、例に挙げさせてもらいます。
ご存じの通り、2022年の活躍により、昨年2023年の徳真はリーグ前半はスタメンが続きました。が、開幕7-8試合くらい経過した後、ほとんどベンチ、またはベンチ外の繰り返し。結果的にセレッソ最終年になったシーズンで、不本意な個人結果になりました。
この徳真の起用法を見て、小菊さんへの批判があったのは目にしてました。が、僕自身はその反対のことを思っていました。
この時の僕、開幕から4-5試合で、
今年の徳真、全然アカンな
と言う感じで見てました。実は、もろにブログで感情を出してしまった記事も書いてしまっていて(苦笑)
徳真のプレーに対して、『流石にない』『ちょっと理解できない』と書いてしまってます・・・(苦笑)
この時の徳真、2022年の活躍から副キャプテンに任命。恐らくは、自身でも勝負の年と意気込んでたんだと思います。で、
意気込み過ぎて、空回ってるな
と言うのは開幕当初から見えてました。
過去のセレッソでも、ちょこちょこと見かけるのですね。前年良くて、次の年に空回って上手く回らなくなる選手。2005→2006年:下村東美とか、2017→2018:杉本健勇とか。徳真もこのパターンにハマってるな・・・と。
個人の空回りは、チームの穴になる。
昨年の徳真がスタメンに出てた試合のハイライト動画を振り返ると、上で挙げた浦和戦以外にも、失点シーンやピンチの時に、徳真が多く関与しているのは分かると思います。開幕から4試合目、この浦和戦後に正直ベースで、
徳真、ちょっと引っ込めた方が良いな・・・
と言う風に思っておりました。
で、浦和戦の暫く後・・小菊さんは徳真をメンバーから外すんですよね。こういう所ですね、波長が合うのは・・・キモイですね(苦笑)
昨年、リーグ終盤でチームは失速。それでも徳真が使われない状況に、多くのセレサポさんも苛立っていたと思うのですが、
小菊さんが徳真を出さないのは、徳真がまだフォームを崩したままなんだろうな
と想像してました。
だから、あくまで個人的な物差しの上で・・・ですが、
小菊さんが試合に出す選手というのは信用できる
というのはあります。今回、徳真を例に挙げましたが、徳真以外の選手でも試合に出れてないのは、
出れない理由がある
というふうに思っておりました。
選手もプロ。試合に出られるかどうか?は自己責任でしかないんですよね。自分のプレー・アピールで、
『こいつを試合に使ったら勝てる!』と監督に思わせられなかった選手の負け
なんですよね。
そんな世界で、小菊さんの選手起用は信用に置けるものでした。
※徳真ファンの方々、例に出して申し訳ありませんでした。何度も書きますが、あくまで個人的な主観です。
『筋を通す』退団
個人的に小菊さんの監督就任時、
監督就任は喜ばしいけど、これで成績を残せなかったら小菊さんはセレッソからいなくなるな・・・
という覚悟はしていました。
監督と言う職業は、本当、選手以上に厳しい世界だと思います。日本で言えば、トップリーグ(J1)の監督は現在で20人しかいない訳ですからね。選手以上に、その枠に収まるのは難しい。
そして、その役職を全うするのには、生半可な覚悟では挑めない。現・FC今治のオーナーで元日本代表監督:岡田武史さんは、日本代表監督就任時(だったと思います)、
もう、日本には住めなくなるかもしれない
と、自身のご家族にも覚悟を求めたと聞いた事があります。
日本代表とJ1の監督では少し重さも違うかもしれないですが、小菊さんにも、まず間違いなく相応の覚悟はあったと思います。それ故の、今回のシーズン終了後の退団(まだ、本決まりではないと思いますが)。
こういう所も、
筋を通す人だな
と感じておりました。
27年のセレッソ在籍と見ましたが、そこから離れる。長年の功績から、チームも監督退任後の相応のポストを用意したと思います。仮に小菊さんが来年にそのポストに就いたとしても、サポ含めて誰もそれを咎めないと思います。
でも、小菊さん自身がそれを許さなかった。この辺、覚悟を決めて監督を務めたプライド、それを最後まで貫く姿勢。
カッコいいなと思います。個人的に、こういう所も実直さを感じます。
個人的に小菊さんにはチームに残って欲しいが、小菊さんなら、そうあって欲しい選択をしてくれたというか。表現が難しいですが、退団することに逆にホッとしたというか、
小菊さんの覚悟はやっぱり本物やったんやな
と言う感じで、この退団を受け止めてました。
残って欲しいと言い続けるのは、その覚悟に泥を塗るような行為にも思えるので、僕はこれ以上は言いません。でも、またいつかセレッソに戻ってきて欲しいとは思います。
小菊さんが居なくなる来年、それよりもまずは今現在
取り留めもなく書いてしまいました。駄文、すみませんでした。何となく、書き綴っておきたかったので(苦笑)
個人的に小菊さんを初めて認識したのは、恐らくは2000年に入ってから。紙でマッチデープログラムが配られてた時代で名前を見つけ、
この人、何と読むんだろう?おぎく?こぎく?
だったのを覚えています。名字由来netによると、
小菊:【全国順位】 27,476位 【全国人数】 およそ130人
の超珍名さんなんですよね。
毎熊や為田を凌ぐ珍名さ(笑)御給や濁沢(←若い人は誰も知らないw)には負けるんですけどw
そこから、真司をスカウトしたことで名が知れ、恐らくは他の有力選手も多く獲得したんではなかったかな?有望新人を獲得する度に、『小菊スカウトによると・・・』みたいな記事を見かけた記憶があります。
そんな感じで小菊さんの名前を頻繁に見るようになり、真司が大ブレイクしたこともあって、
小菊さんって、セレッソのキーパーソンかも知れへんな!?
と2010年頃に思ってました。
クルピの代打で、年末の天皇杯で期間限定で監督もしてましたね。当時、高3の南野拓実が公式戦初得点をマークした時、小菊さんが監督でした。
そんな感じで、代打と言えど監督を任せられる人・・・この時に、やはりキーパーソンの1人やなと思ったのは間違いないです。
だから、旧ブログの大昔の記事ですが、
この記事内で、小菊さん監督就任時に僕は、
トップチームで一本筋を通してるとする所があるとすればこの小菊さんの存在
と書いてました。
僕の中では、セレッソに居て当たり前の人。だから、セレッソで酸いも甘いも知る。そんな存在だからこそ、他の監督に出来ないアプローチでチームを構築できるのでは?と言う風に思っておりました。
ただ、、、チームに居て当たり前だった人が、チームから居なくなる。
寂しいな・・・とは言いつつも、リーグ戦が終わってない段階では、その実感も湧いてません。本当に小菊さんが居なくなる来年を迎えると、そういう思いも出てくるのかな?という気もしています。
プロの世界は、改めて本当に厳しいですよね。結果が伴わなければ、レジェンド的存在だったスタッフもチームに残れない。
サポーターも色々と不満はあると思いますが、批判ばかりするのではなく、
その時々の『今現在のチーム』を応援したいな
とは個人的に思いますね。その選手・監督が居るのは、今しかない。次はないかも知れない。
現体制の小菊セレッソも、残り5試合。しっかりと、今を楽しみたいなと思います。