2022 セレッソ

【セレッソ】川崎戦:鈴木徳真のコメントから見るプロサッカー選手の価値

セレッソ 2-1 川崎

2022.7.2 @ヨドコウ桜スタジアム

大勝利!!!!

王者:川崎相手に、シーズンダブルを食らわせる逆転勝利!! いやぁ~、興奮しましたね~(笑)

興奮冷めやらぬところで、試合を振り返ろうかと思います。

試合内容・雑感

●暑い試合

今日も、暑い夏の日。僕は聞いた事がなかったのですが、現在、『2階建て高気圧』というのが西日本に居座っているらしいです。それ故に、より熱を持った空気が降りてきて、この異常な暑さになっているようです。

そんな試合で対戦相手は川崎フロンターレ。戦前の予想でも、試合をコントロールされるのは容易に想像がつきました。また、アウェイで川崎を粉砕したハイプレス戦術も、この暑さでは厳し過ぎる感じですよね。だもんで、

しんどい試合になりそう

という思いはありました。

●じりじりと押される展開、起点の大島

試合開始早々にゴールポストに当てられ、いきなりヒヤリとさせられます。ホームで屈辱的な大敗を喫して、川崎がリベンジに燃えてるのはありありと感じましたね(苦笑)球際も、かなり厳しかったと思います。

川崎の起点となってたのが、

大島僚太

ですかね。やっぱ、凄いですね。見ている所が違うというか、何と言うか、

そんな所、パスを通せるんや

と驚かされてばかりでした(苦笑)

1つ例を挙げると、大島が2CBの間に落ちた時に、サイドに振るパスですね。

大島のパス

セレッソのブロックの組み方も秀逸だと個人的には思っているのですが、こういうパスの通され方を見たのは今シーズン、初めてではないかな?と。FWとサイドMFの2人(上図ではブルーノ+為田)を超えないと通らないパスを、事もなげに通されてしまう。

このパスの距離感、それを通す能力と言うか、それを通せると判断できる凄さと言うか。上手い選手の多い川崎においても、1段上のレベルを感じさせられました。

密集ブロックを組むセレッソは、

横スライドの速さが生命線

の1つであると思ってるのですが、大島のこのパスで、その横スライドが間に合ってないシーンが散見してました。完全に個人の能力で、本当にエグかったですね。

前半、大島を中心としたパスワークにセレッソは揺さぶられまくってましたが、ジンヒョンの好セーブ等もあり、何とか凌いでいる感じでした。予想通りのしんどい展開、ただセレッソの頑張りも見えてたので、痺れる展開になりそうやな、と思っていた矢先・・・・やられちゃいましたね(苦笑)

●CKから失点

男前CBに、やられちゃいましたね(苦笑)

このシーン、ポイントが2つあって、まずはチャナティップの動きですね。チャナティップ、最初はショートコーナーの受ける役で、コーナー付近に居ました。そこから、ショートコーナーを諦める形でゴール前に侵入。そのまま、ヨニッチの進路を邪魔してるんですね。チャナティップのポジション取りのせいで、ヨニッチのカバーが遅れたように見受けました。

もう1つは、谷口の動きですね。セレッソはゾーンとマンツーマンの半々で守っているような形でしたが、この時、マンツーマンで付いたのが奧埜。奧埜と谷口なんで競り勝つことは想定外、谷口のヘディングを邪魔する程度のイメージですかね。

また、翔を奧埜のカバーに付けるような形。谷口には1.5~2枚ついてるようなイメージですね。セレッソも、かなり用意周到に谷口をマークしていたように思います。

ただ、谷口が凄かったですかね。『引き付けて開く』俗に言う、

プル・アウェイ

で奧埜と翔を振り切り、チャナティップが空けたエリアに侵入してヘディングを決めた形になりました。FWみたいな動きでしたね。流石、現役の日本代表だな~と。

きっちりとボールをそこに落とした脇坂含め、完璧にやられたな・・・な感じでした。

●反撃の糸口はDFライン裏のロングボール、アーリークロス

かなり苦戦した前半でしたが、後半、なんとか反撃の糸口を見つけます。それが、

3人目の動きを狙ったロングボール

という所だったかな?と思います。

川崎は、基本的にハイラインを敷いて前目で密度を上げてくる。それに対して、川崎がラインを上げた瞬間にロングボールを送り込んで釘をさす。そういった狙いはあったと思うし、効果的だったのではないかな?と思います。特に、動きが止まり始めて前線のプレスが弱まってきた後半は。

ここで、翔の狙いが良かったように思いますね。毎熊に通したシーン(74:40~)なんかが典型的だったと思うのですが、翔がボールを持って、タガートとブルーノが囮になって、毎熊がボールを受ける。毎熊は所謂、3人目の動き・・ですよね。

翔の狙い:3人目の動き出しの毎熊

こういう3人目の動きは、後ろから入る分、オフサイドに引っ掛かり難い反面、上下運動が非常に多くなる。この酷暑の試合で、毎熊も本当にアップダウンを頑張ってくれてたと思いますね。

また、その毎熊の前後の動きをも囮に、翔の陸に振ったサイドチェンジとかも良かったですね。こういう所、スタメンが西尾ではなくて翔だった理由かな?とも思いました。

ビルドアップのセンスは、翔はU23時代から持ってました。行く行かないの判断が優れていて、無駄にボールロストさせないイメージが翔にはあります。半面、その判断が優れているが故に、U23の頃から若手っぽいアグレッシブさには見えないのがたまに傷ですが(苦笑)そこも、翔の個性ですかね。

そんな感じで、何とか川崎の圧力に抗い盛り返してきて・・・・歓喜が訪れます。

●翔のゴール!!!

翔の2試合連続ゴール!!! 来ましたね~(笑)

ちょうど、前節のレビューでも書いたのですが、

今シーズン、要所要所で翔の登場に助けられてる側面はあると思います。そして、翔もそれに応え続けてる状態。翔に風が吹いている状態であるのは間違いない所だと思いますが、ただ、これも上のレビューで書いてますが、

『運』を手繰り寄せるのも本人の『努力』次第

だと思っています。ですので、この翔の活躍も本人の努力の賜物だと思います。

本当、凄いな(笑) この試合、左SBは西尾ではなくて翔。山中、丸橋が復帰しても、翔がそのままポジション奪取するのではないか?と思わせる位、頼もしい存在になってきてますね。

ここまで王者:川崎相手にヒリヒリする展開となって、清武・原川不在とかも相まって、この同点ゴールで満足しても良いかも?というのは頭を過りました。ただ、

こういう試合を勝ち切ってこそ、強くなれる

とも思いつつ、最後までヒリヒリと祈るような気持ちで試合を見ていました。

そして、そして・・・・(笑)!!!!

●パトリッキの逆転ゴール!!!

パトリッキ!!! いつか必ずゴールを決めると信じてた選手が、ここでゴールを決めてくれました!!! いやぁ、感動ですね。僕は時差観戦でしたが思わず、

うおぅっ!

みたいな変な声を出してしまいました(苦笑)

そして、鈴木徳真ですよね。素晴らしいキックの精度!!

翔のゴールと合わせて書きますが、2つのゴールとも、

しっかりと相手の嫌な所にボールを落とす

というキックが素晴らしかったですね。翔のゴールもパトリッキのゴールも、徳真のキックで共通するのは、

『味方がボールに少し触れればゴールに繋がる所』=『相手の嫌な所』

という感じでしょうか。

原川・清武不在でキックの不安はありましたが、原川と同じポジションの徳真がクリアしてくれたことでクリアされましたね。徳真も翔と同じく、そのままポジションを奪ってしまえ!とも思います。

最後に、鼻血を出した中原もよく頑張った(苦笑)相手、レッドちゃうんか?とは思いましたがw、ここで得たフリーキックからのゴールでしたからね。


そんな感じで、本題へ。

こういう感動的な試合というのは、こんなレビューブログの御託なんて不要だと思うんですよね(苦笑)見たまま、感じたまま、それだけで十分お腹いっぱいで(笑)そう思いつつ、キーボードを叩いているのですが(笑)

だもんで、試合内容には触れず、ちょっと角度の違う内容を。この試合後のコメントで、2アシストした徳真がとても興味深いことを言っています。その辺について、僕なりの視点を書いてみようと思います。

試合レビューではありませんが(苦笑)、良ければお付き合いください。

鈴木徳真の言葉

試合後の僕が気になった徳真のコメントが以下。

チームが苦しい状況でいかに力が出せるかが選手の価値

https://www.cerezo.jp/matches/2022-07-02/

これです。

選手の価値、、もう少し言えば、

プロサッカー選手の価値とは?

という所。この辺を少し、掘り下げてみようと思います。

当たり前のようで、『プロサッカー選手の価値』を定義するとどうなるか?その辺が、今回のお話になります。

プロサッカー選手の価値

前節、絶好調だったキャプテン清武が負傷、全治6週間という怪我を負いました。当然、今節の出場は不可能な状態。

この試合、残された選手にとっては、

ある意味、プレッシャーのかかる試合だったんだろうな?

と想像してました。

仮に、この試合に成す術なく負けてしまっていれば、

やっぱり、清武が居ないと話にならんな・・

というのが、試合に出た選手の評価になってしまうんですね。もう少し言ってしまえば、プロのサッカー選手として、

清武より『下』

という評価になる。

プロのサッカー選手というのは、あくまで『個人事業主』。チームとの契約を勝ち取るには、そのチームが『貢献してくれる』と期待できる選手でないといけませんよね。

そういう意味で、例え清武と言うスーパーな選手が比較対象でも『下』と評価されるのは、契約を勝ち取りたい選手にとっては死活問題のはず。そういう意味で、とてもプレッシャーのかかる試合だったと思ってます(実績ベースだと、清武に勝てる選手はそうそう居ないですが)。

その評価基軸となるのが、少し書きましたが、

チームへの貢献度の期待値

という所ですよね。その辺が、個人的に考える、

プロサッカー選手の価値

だと思います。当たり前のことですが(笑)

分かり易く言えば、『プレーヤーとしての能力』ですよね。サッカーの上手い選手は、試合結果にそのまま貢献します。上で紹介したような『そんな所をパス通すん!』な大島とか。当然ですが、プロサッカー選手としての価値はあります。分かり易く、契約を勝ち取れると思います。

また、若手選手で言うと、『将来的にチームに貢献してくれる選手』という評価。現時点で持っているその能力を、チームにそう評価してもらえれば、契約を勝ち取れる可能性がある。

また、少し変わり種を2つ程紹介。

最初に、言わずと知れた三浦カズ。プロチームである以上、興行主として集客は必須。そういう意味で、カズの集客力は今現在のJリーガーでもトップクラスであることは間違いないですよね。集客パンダみたいな感じで揶揄されることもありますが、興行として『チームへの貢献度の期待値』を持った選手、つまり、

カズも『プロサッカー選手の価値』を持った選手

と感じてます。価値があるからこそ、契約を勝ち取れる。十分、プロサッカー選手だと思ってます。

変わり種のもう1人が、セレッソユース出身:松岡亮輔。セレッソのトップ昇格ならずも、阪南大からヴィッセル神戸、ジュビロ磐田、モンテディオ山形、藤枝MYFCと渡り歩いた選手です。

セレサポでご存じの方も多いと思いますが、この選手はとにかく『底抜けに明るい選手』でしたよね。ヴィッセル神戸時代、近藤岳登と組んで漫才みたいなことをしてたり(笑)磐田に移籍した時だったと思うのですが、

給料の半分はチームの『ムードメーカー』として

みたいな当時監督の名波の評価がニュースで流れてたのを記憶してます(笑)

半分は冗談だとは思いますがw、その『明るさ』もまた『チームへの貢献度の期待値』ですよね。だから、契約を勝ち取れるのです。つまり、

松岡も『プロサッカー選手の価値』を持った選手

という所です。

長々と、プロサッカー選手の価値の例を挙げてきましたが、ここで何が言いたいか?というと、

プロサッカー選手の価値は『選手自身で作るもの』

という所ですね。

前述ですが、プロのサッカー選手は『個人事業主』。だから、チームとの契約の勝ち取れるかどうか?は、あくまで

自己責任

という所ですね。

チームへの貢献度が高い選手は、他からの高額オファーも来るでしょうし、それこそ海外移籍、日本代表からもオファーが来るかも知れない。それらは、

個人事業主として勝ち得た『権利』

ですよね。

ただ、プロサッカー選手という個人事業主は、シビアな競争社会。勝つ選手がいれば、負ける選手もいる。『試合に使われない』と不貞腐れるような選手もいると想像します。ただ、それも選手の自己責任。チームへの貢献度で他の選手に負けてしまえば、契約は勝ち取れない。

セレッソ好調の所以

ここで改めて、鈴木徳真のコメントを。

チームが苦しい状況でいかに力が出せるかが選手の価値

https://www.cerezo.jp/matches/2022-07-02/

徳真はフラットに見て、現状、ボランチとして原川・奧埜に続く3番手。ただ、その選手がこういうコメントを残せるというのは、本当に強いなと思いますね。

いつでも行く!という準備をしてくれていると感じさせられますもんね。そして、徳真のプレーっぷりからも、それが感じ取れます。まず、間違いなく、不貞腐れてはないですよね(笑)

そして、こういう選手が契約を勝ち取るために、少しチームの協力もあって良いと思います。つまり、

貢献してくれそうだから試合で使う

ということ。そして、そういう所にしっかり目が届くのがコーチ出身の小菊さんだからこそ。徳真にしろ、翔にしろ、試合に出る選手は大きく活躍している。それは、

監督がしっかり選手を見ているからこそ

だと思います。

少し前に、清武が小菊さん中心にチームが上手く回ってるという旨のコメントをしていましたが、恐らくはこういう事ですよね。今、セレッソが好調な理由も、この徳真のコメントの1文からも理解できました。

本当に期待したいチームになってきたな~と感じます。清武や原川の欠場は痛いですが、他の選手もやってくれると、期待感を持って試合に臨める確信を持てた試合でもありました。

本当に大きな1勝だと思います。

FLY AGAIN

そんな試合後、リーグ初ゴールを決めたパトリッキのダンス×チャントが話題になりましたよね。

酒本会会長:ひではちさん (@hide_cerezo) の秀逸な作品を紹介しておきます(笑)

絵が上手い人、羨ましい(笑)

このダンスを見て、一番最初に思ったのが、

『MAN WITH A MISSION』の『FLY AGAIN』やんけ!

というところ。

ここから、唐突な曲紹介です(笑)ご存じでしょうか?MAN WITH A MISSION。僕は昔からハードロックが好きで、5~6年前くらいにたまたまYoutubeで見かけて面白いバンドやな~と、ちょくちょく見るようになりました。そんなに詳しいわけではないですが、好きな曲とかもあります。

その中の1つが、『FLY AGAIN』という曲。その曲のサビで、アーティスト+ファンの定番の振り付けみたいなのがあります。それがこれ(サビの少し手前から)。

彼らが道頓堀ジャックした時に演奏されたもの。ファンは、めっちゃ楽しそうです(笑)ライブとか行った事もないですが、やってみたいな~と思っていた所のパトリッキダンス。スタジアムでこれが出来る!というのは喜ばしいですね。最近、スタジアムにも行けてないですがw ただ、より一層、パトリッキのゴールを期待したいと思います(笑)

最後に、このMAN WITH A MISSIONの『FLY AGAIN』の歌詞の一説を。ちょうど、上の動画の歌い出しからの歌詞になります。

Notice that you are not alone

Yeah come with us now

Break the wall down, yes we can

Fly again

僕の拙い和訳ですが、

お前は1人ではない! 俺たちと一緒に来い! 壁をぶち壊せ! そうさ、俺たちなら出来る! 更に飛ぼう!

パトリッキダンスの振り付けが『FLY AGAIN』の振りとリンクして、そのままサポーターからパトリッキへのメッセージに聞こえました。『狼が歌っている』というのも、なんか良いですよね(笑)

綺麗にまとめた所で、今回はこの辺でww

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