セレッソ 5-2 ガンバ
2025.2.14 @パナソニックスタジアム吹田
とりあえず、形式通りのご挨拶を。セレサポの皆様、明けましておめでとうございます(笑)!
2025年のJリーグ開幕、そして、最高の開幕戦になりましたね(笑)!
その最高の開幕戦を振り返ります・・・のは、一旦置いておいて。今回は、先にメインテーマから書いて行きましょうか。
ノボリと曜一朗の金言
メインテーマは、
ノボリと曜一朗の金言
というところ。
1つ1つ紹介していきますが、最近は本当に言語化の上手い選手が多くて、見てる方も勉強になりますよね。ノボリは、メディア向けのインタビューなんかでもそうですけど、本当に重要な事を言うてくれてるな~と感じます。
一方で、曜一朗も基本的に頭が良いんですよね。それ故に、端的に本質的な所を突く発言をしてくれてる印象です。先日の会見も、ブログでも取り上げましたが、その一端は良く見えていたと思います。
今回は、この2人のコメントから、サッカーにおいての重要な所、強いては、昨年の失敗を繰り返さない為に・・・・みたいな所を振り返ろうと思います。
ノボリの金言
ノボリの金言は、ご覧になられた方も多いと思いますが、以下の動画からです。
実は、前回ブログでこのノボリの金言を取り上げる・・・と宣言してたのですが、早速、登場させてみましょうかね~という所です。
この動画内で取り上げたいのは、
31:30~
位からの流れですね。
(※一応、上の動画リンクでは、上の時間からスタートするのよう設定してます。)
この話の流れで、
なんでそんなすぐボールを離すのかな?って
ボール出すのも早い
そこから続けざまに、
もうちょっと相手に来させて、その背中を誰かに使ってもらう
とりあえずのパスが、逆に相手のスイッチになったりする
ノボリは上のようなコメントをしています。
この辺の言葉、皆様はどう思われましたでしょうか?僕は、とても重要な所だな~と感じました。なので、ブログで絶対に取り上げる!と(笑)
このノボリのコメントを、僕なりの解釈を書いてみたいと思います。例として、
FWのポストプレー
で紹介してみます。
ポストプレー、ゴールに対して後ろ向きのFWがクサビのボールを受けて、そのボールを落して前向きに侵入してくる味方選手にボールを落すプレー。サッカーを見てる人であれば、お馴染みのプレーですよね。

例で紹介するのは、FWが中間ポジションに下がってクサビを受けたという所を想定します。この時にポイントとなるのは、
FWがポストプレーでボールを落した時、相手CBがどこに居るか?
です。
まず最初に、ポストプレーをするFWとCBとの距離が遠かった場合を考えてみます。FWがポストプレーでボールを落した後、相手CBが前向きにボールを受けたMFに再チャレンジをしようとすれば、こんな感じになりますかね。

今度は、ポストプレーをするFWとCBの距離が近かった場合を考えてみます。その場合は、以下のような感じでしょうか。

ここで反対の立場、相手CBの立場からこのプレーを評価してみようと思います。
クサビのボールを受けたFWにアタックしに行ったものの、ボールをMFに落とされた。次の瞬間、2度追いでそのMFへ再チェックしに行こうとした時、
相手CBは、どちらの対応が難しいと思いますでしょうか?
一度、CBになったつもりでご想像下さい。
遠かった場合の移動は、横移動(90度程度の方向転換)程度で済みますが、近づいてしまった場合は斜め後ろ(45度程度の方向転換)に移動する必要がありますよね。

この比較図で分かって頂けると思うのですが、角度が小さい分だけ進み方が逆方向寄りになるので、左の赤(相手CBが近い場合)の方が折り返し方がしんどいですよね。また、シンプルに移動距離も長くなります。
なので、相手CBが次のアクション(MFへの2度追い)を取り難いか?は圧倒的に、
FWに近づいてボールを落される方が、次のアクションを取るのが難しい
になると思います。
逆の視点で言えば、FWがポストプレーをするのであれば、
相手CBを出来るだけ引き付けてから、ボールをMFに落とす方が有利
という所になります。
ここで、FWの立場から相手CBを喰いつかせて前向きのMFにボールを落すことは、図示するとこんな感じでしょうか。

相手CBの矢印は身体の正面の向き、そして、ボールの落し所は相手CBの斜め後ろで背中側。つまり、
MFは相手CBの背中側でボールを受ける
という事になりますよね。
で、このワード、、、、既に出てましたよね?
そう、上で挙げたノボリの金言の1つ、
もうちょっと相手に来させて、その背中を誰かに使ってもらう
がズバリでこの形ですよね。
そして、もう一つ、相手CBが遠かったのにポストプレーをした場合はつまり、相手が来てないのに、
なんでそんなすぐボールを離すのかな?って
ボール出すのも早い
であって、その結果が、
とりあえずのパスが、逆に相手のスイッチになったりする
というところになりますよね。
これらのノボリの金言と取らし合わせると、上のポストプレーにおける、
『相手CBが遠い場合』が相手のスイッチが入ったとも言える事例
ということにもなりますね。

あくまで主観ではあるのですが、ノボリの言葉はこういう事を言っているのだと思います。でもって、これ、
ポストプレーに限った話ではなく、パスを出す時の多くの場合で適用される
と思います。
端的にToDoを言ってしまえば、パスをするなら、
相手を引き付けてパスをしろ!
ということ。ただ、これはパスだけでなくドリブル等もひっくるめて、
相手を見てプレーをする
という事になります。昔から言われている所ですが、とても重要なことだな?と思います。
相手を見てプレーをする・・・本当に重要なことだと思いますよね。ポストプレーを例に挙げましたが、ちょうど20年ほど前、バルサがロナウジーニョ中心にパスサッカーで世界を席巻していた頃、Jでも習ってバルサを目指すチームが増えたのですね。何か言うたら、
リズム良く、ワンタッチ、ツータッチでパスを回して相手を崩しましょう!
みたいな感じで。
指示に従うのが日本人の良さでもあって、ダメな所でもある。この指示を聞いて、
相手を見ずにワンタッチ、ツータッチでパスを出す選手がアホみたいに増えた
と言うのは感じてました(苦笑)
そして、上で紹介した相手のスイッチが入ってしまうパスを連発しまうお粗末な展開を何度も何度も繰り出してしまうという(苦笑)
昔の話ではあるのですが、そういう変な標榜で相手を見ずにプレーする選手を多く見てきたので、このノボリの発言を聞いて、
おー、さすがノボリやな~
と言う風には感じておりました。
本当、頼もしい存在だな~と思います。そんな所で、ノボリの金言からは、
もうちょっと相手に来させて、その背中を誰かに使ってもらう
をエントリーさせておきましょうか(笑)
そんな所で、次は曜一朗の金言を。
曜一朗の金言
曜一朗の金言は、挙げてみましょうか。この大阪ダービーの中継での発言から抜粋します。
その発言は、この試合の先制点の直前です。得点が生まれる畠中の縦パスが入る前のシーンで、セレッソDFラインでガンバの前線からのハイプレスを食らいながらも掻い潜ったというシーンがありました。その掻い潜った直後に実況に話を振られた曜一朗のコメントを抜粋します。
(DAZN中継では(5:55~)辺りからです。)
この時、曜一朗はセレッソDFラインを評して、
全然、ビビらないですね~
と言っておりました。そう、ここで取り上げたいのは、
ビビらない
です。非常にシンプル(笑)
これ、上のノボリのコメントと合わせて考えると分かり易いかな?と思います。
ノボリのコメントでエントリーしたのが、
もうちょっと相手に来させて、その背中を誰かに使ってもらう
でした。
この言葉で、『相手を来させる』は『相手を喰いつかせる』であって、つまり、
相手を近づけてプレーをする必要がある
なんですね。そして、相手を近づけた上で、例えばパスやドリブルでかわそう!としても、
相手が近くなればなる程、ボールを引っ掛けられるリスクが高まる
です。これは、誰しもが想像できる所だと思います。
ただ、相手に引っ掛けられる事を恐れて相手が遠い状態でパスを出してしまった場合は、
なんでそんなすぐボールを離すのかな?って
ボール出すのも早い
になり、その結果が、
とりあえずのパスが、逆に相手のスイッチになったりする
でしたよね。ノボリの金言でしたよね。
だから、ノボリの金言を体現しようとするなら、
相手が近付いてきてもビビらずにプレーをする必要がある
という所になります。だから、
ビビらない
もとても重要な要素だと、個人的な観点から思います。
間違いなくパスやドリブルを成功させる技術の裏付けがあり、どんなけ走っても疲れでその技術がブレない体力があるのが大前提。その上で、相手が近付いてきてもビビらないメンタリティがある・・というところ。
曜一朗、シンプルだけど、核心を突きますよね(笑)
昨年の小菊セレッソにも触れましょうか
ここでもう一度、ノボリのコメントに戻ります。上で挙げた動画は、昨年の小菊セレッソを振り返ってのものです。
小菊セレッソが、シーズントータルで上手く回らなかったのは事実です。ただ、リーグ序盤は、とても良い戦い方が出来ていたのもまた事実ですよね。
では、何故、途中から上手く回らなくなったのか?という所。
怪我人とか色々な要素はあると思うのですが、動画のノボリのコメントから、
急にプレーが変わる・・・負けていきなりポジションを後ろに取るようになった
とコメントをしております。そして、こちらは対談相手の嘉人ですが、
意外にメンタルが弱い人も多いじゃん
と言ってます。
やっぱり、昨年の小菊セレッソでは、
どこかでビビってた選手も居た
という所なんだと思います。
チーム戦術上、〇〇選手がここに立って、◇◇選手はあそこにポジショニングして・・・みたいな配置のルールというのはあると思います。それが正解の立ち位置だとして、その正解の立ち位置に入れたとしても、選手がビビってしまってボールロストを恐れてしまい、
ボール出すのが早い
とノボリは言うてるのだと思います。そして、その形になってしまうと、
とりあえずのパスが、逆に相手のスイッチになったりする
という事が起こってた・・・と言うことですよね。
それはつまり、戦術的に正解の立ち位置に入れたとしても、
選手がビビって、その正解の立ち位置を活用し切れてなかった
という事だと思います。それを繰り返してしまう事で、
戦術が成立しなくなる
という所に繋がってくるんだと思います。
それが、
ノボリがチーム内部から見てた小菊セレッソだったのではないかな?
と思います。何が起こってたか?色々と邪推がSNS上で起こったりしてましたが、シンプルにチーム内部に居たノボリが語ってくれている感じで(だから、この動画は貴重だな・・・と)。
結局、戦術を活かすも殺すも、選手のプレーの精度次第なんですよね。何度かブログでも書いてますが、
選手のプレー精度を測れないと、戦術の良し悪しを読めるはずはない
が僕の持論です。だから、監督の戦術云々をどうこう言えるのは、かなり難しいのですよね。
そして、その選手のプレー精度には、ここまで書いてきた通り大きくメンタルの部分も影響する。
それはそのままノボリも動画内でコメントしていて(上の動画内では、20:22~)、メンタル的にビビってしまう所を評し、
連敗してサッカーが変わった。普段やったら普通にプレーするのに、違うプレーを選択したり判断を間違えたりって言うのがメンタル的に起こる。連敗しないことが大事。
これも重いですよね。
連敗したからメンタルがブレたのか、メンタルがブレたから連敗したのか?こればっかりは当事者であっても分からない所だと思いますが、昨年の負のスパイラルというのは良く見える所ですね。本当、メンタルを保つことは大事だなと。
ここまで、ノボリと曜一朗の金言、それと少し昨年の小菊セレッソにも触れました。
あくまで主観ですが、ノボリ、曜一朗のコメントは、サッカーの本質的な所を捉えてると思います。パパスサッカーにおいては勿論のこと、どんな戦術でも必要な要素だと思います。
すべて、選手のプレーの質。
そんな所で、小菊セレッソの所は置いておいて、ノボリと曜一朗の金言、
もうちょっと相手に来させて、その背中を誰かに使ってもらう(ノボリ)
ビビらない(曜一朗)
という所を紹介しました。
戦術論というのは大事な所なのですが、それを成立させるためには、この2人の金言はとても大事なことだな~と感じさせられます。ノボリが言うように、こういう視点で今後もサッカーは見ていこうと思います。
・・・ってか、そうそう、これはガンバ戦のレビュー記事でしたねw このメインテーマに沿って、レビューも少し書こうと思います。
このダービーと言う舞台において、この2つをきっちりと体現できているセレッソの選手が居ました。それが記事のタイトルでも書いた通り、
北野颯太
でございました。
この試合の颯太、本当、頼もしかったですよね(笑)そもそも2得点1アシストで目立ってましたが、しっかりと根拠を持ってプレーできてるのが分かりました。
試合のハイライトを含め、次のページでその辺をいくつか紹介してみたいな?と思います。