2022 セレッソ

【セレッソ】ガンバ戦:一森純を懐かしみ、セレッソU‐18の今昔を考える。

セレッソ 0-0 ガンバ

2022.4.23 @ヨドコウ桜スタジアム (ルヴァン杯1次リーグ第5節)

引き分けたものの、1次リーグ突破!!! 良かったんではないですかね。

実はこの日一日、ほぼほぼ Twitter から離れてました。今、この記事を書きながらタイムラインをさかのぼりましたが、なんか色々とあったようですね(苦笑)

よく分からん所が多いので、僕からは特に何も言う事はないのですが、あまりにも煽り煽られという所、個人的に好みではない所でして。少しでもそういう部分を無くそうと、このブログ創設以来初めて(?)『吹田』でも『お隣』でもなく、『ガンバ』と表現してみました。

小さなことからコツコツと変えていきましょう(笑)相変わらずのハイライト観戦ですが、簡単にショートレビューを。

試合内容・雑感

●ハイライト動画:

以下の動画を見ての記事になります。

●チャンス数の多さ

この動画を見てて、ハイライトのチャンス数の多さはセレッソが上ですよね。そういう意味で、押してた試合だったのかな?と想像します。

一番最初の山田のシュートは、決めきりたかったですね。前線で中原、加藤の粘りが生んだチャンス、この2人のプレーは素晴らしいと思います。綺麗な形で言えば、パトリッキのヘディングシーンなんかも、ペナルティエリア内に4人も入り込んでいるので、良い形だったと思います。

ネクタイ姿の小菊さん

普段のチーム公式のラフめのスーツ姿とは違い、ビシッとネクタイを締めてきた小菊さん。その姿からも、気合を感じられましたね(笑)

服装って大事だな・・・とも思いました。自分に置き換えてます(苦笑)

●最後の陸のプレー

陸の魂の胸ブロック!!!素晴らしい!!!

そして、更に素晴らしいのがその後の対応。自分で弾いたボールを、自分でもう一度、追いかけていくという。このブログ最初の記事で書いたのですが、

陸のプレーのベースにあるのは、

責任感の強さ

だと思います。それを再確認させるような、この最後のプレーだったと思います。

また、恐らくですが、このシーンがこの日のセレッソの全てを物語ってるんだろうな?と想像します。こういう陸のような集中力を全選手が持って、試合に臨んでいたのだろうなと。

試合後の色々な感想を見ましたが、そう感じさせる陸のプレーでした。


0-0の試合のハイライト観戦レビュー・・・、どう書いていいか?が難しいですね(苦笑)やっぱり、ちゃんと試合を見てレビューを書くべきだなと感じさせられます。

ですので、今回のレビューは簡単にこの辺で。注目したいのは、ガンバのGKとして出場した一森純。個人的に、とても思い入れのある選手です。だから・・・と言っては何なんですけど、今回は一森について注目、そして当時のセレッソU18から今のセレッソU18まで個人的に振り返ってみたいと思います。

2009年セレッソU-18:一森純

ご存じの方も居られると思いますが、この一森純はセレッソU-18出身選手。そのセレッソU-18出身者として、初のガンバトップチーム所属選手になります(恐らくw)。

一森のセレッソU-18在籍は、2007年~2009年。扇原・永井龍と同期になります。この年周辺のセレッソU-18は、黄金期と言えるメンバーが揃ってます。結果も優秀で、個人的に特に思い入れ深いのが、2009年の全日本ユースの優勝。

決勝戦、見に行ってました(笑)ガラケー(スマホの走りだったNokia NKⅡ)時代の写真ですがw

現地観戦してたこともあって、セレッソにおける『雨の三ツ沢』は、2000年の横浜FM撃破した試合でも、2021年の2時間キックオフが遅れた後に横浜FCをタコ殴りにした試合でもなく、僕の中ではコレです。下部組織とは言え、『セレッソ優勝』の文字を初めて見て、本当に感動した記憶があります。

この試合の公式記録、キャプチャとURLを貼っておきます。

https://www.cerezo.jp/upload/contents/pdf/2009821171421xp4w.pdf より

セレッソ、良いメンバーが揃ってますよね。対戦相手には、『武藤嘉紀』の名前もあります(しかも、サイドバック登録)。この試合を決めたのが上でもある通りオウンゴールだったのですが、このオウンゴールをしてしまったのが実は武藤なんですね。

その後、大学を経てFC東京に帰ってきた武藤の活躍(初年度で13ゴール)は、この時の悔しさがあったから?と想像するのも、サッカーを楽しむ醍醐味だな~と感じます。

少し話は脱線しましたが、こういう思い出深い試合で、セレッソのゴールマウスを守ったのが『一森純』でした。だから、個人的にとても印象に残ってる選手になります。

2009年のセレッソU18の代名詞『二刀流』その最たる存在、一森。

この全日本ユースを優勝した2009年のセレッソU18の売りが、

二刀流

という所でした。サッカー用語的には、ポリバレントと言った方が良いですかね。

タカや健勇は有名ですが、トップに上がった夛田凌輔なんかも含めて、

  • タカ: CB/ボランチ
  • 健勇: FW/CB
  • 夛田: SB/CB

と言った感じでしたかね。夛田は、もっと色んなところで使われてた記憶があります。

この全日本ユース決勝でも、健勇は基本的にCBでしたが、時間帯によってはFWにあがったり。健勇がFWに上がれば、夛田がCBに入ったり。ただ、夛田だとFC東京U18の重松を止められなくて、結局、健勇がCBに戻ったりと。本当に、目まぐるしくポジションが入れ替わってました。

そして、この試合ではないですが、その後、二刀流の最たる選手になったのが、『一森純』でしたね。

この選手、この全日本ユース後に指を骨折。指の骨折はGKとして致命的。しばらくはGKが出来ない・・・となったのにもかかわらず、

GK:一森純はCBとして公式戦に出る

という離れ業をやってのけます。

年末のJユースカップ、この大会前にCBの軸だったタカが病気(右腓骨病的骨折)で離脱。JユースカップでCBを誰が務めるんだろう?と個人的に思っていて、予選リーグの試合の公式記録を見て唖然。そこに、一森の名前が。

CB:一森とか、何かの間違いちゃうん?w

と当時に思ったのでよく覚えています。

一森は、GKとしてでなくフィールドプレーヤーとしても高校年代ではトップクラスということだったんですね。GKとフィールドプレーヤーの二刀流とか、メキシコのカンポスくらいしか聞いた事がない(笑)今、そこから10年以上経ってもJ1で残っているという事は、やっぱり当時から凄い能力の持ち主だったんだと思います。

ただ、当時は一森はトップチームには上がれず、大学に進学。この年、GK荻野賢次郎が高卒ルーキーで入団したので、荻野に負けた形だったんですよね。

そして、ちょうどこの2009年からGK:キム・ジンヒョンがセレッソのゴール前に君臨。今回の大阪ダービーで、そのジンヒョンと一森がゴールを守り合ったのは、何か感慨深いものを感じました。

2009年セレッソU18の鬼才監督

ココから少し、セレッソU18に話題を持ってきます。

2009年のセレッソ、タカ・健勇、そして一森と才能豊かな選手が多かったです。その前年には、丸橋・蛍ら、所謂『ハナサカクラブ一期生』組。この辺の選手は、10年以上経った今でも、Jリーグのトップ選手として君臨している選手達ですよね。

そんな選手たちを指導していたのが、鬼才:中谷吉男さん。『鬼才』表記は、僕がこの方に抱いていた印象です(笑)バレンシアCFアカデミーダイレクター出身として、ハナサカクラブ立ち上げと同時くらいにセレッソの下部組織に在籍されてた方です。

上で挙げた全日本ユース優勝は、中谷さんが監督就任してわずか半年での快挙。そして上で挙げた通り、タカや健勇、丸橋、蛍と有望新人も続々出てくる。

この人、めちゃめちゃ凄い人なんでは?

と感じさせられたんですね。これから、タカや健勇クラスの選手をどんどん育てて貰いたい!と思ってました。

ただ、この中谷さんは、この年でセレッソとの契約が終了し退団してしまいます(後任:大熊裕司氏)。

なんで??? と当時の僕はなってました。

その数年前に、練習着横流しスタッフの事件があったので、まずクラブ信用というスタンスでしたが(笑)ここからは、僕も伝え聞いた話になりますので、話半分程度で読んで頂ければと思います。

中谷さんの指導方針。そこからの方針転換。

退団した理由、伝え聞いた話では、中谷さんの指導方針とクラブの方針のズレという所でした。

中谷さんの指導方針、

『プロになる資質を持つ選手』をどんどん起用する

というものでした。『プロになる資質』というのは、『プレーの正確さ』『判断と決断の正確さ』『プロになろうとする意志』と、ざっくりと言えばこんな所がしっかりしている選手を中心に試合で使っていくという方針。

だから、健勇とか扇原とかはどんどん使われ、磨かれていった。当たり前と言えば、当たり前と言える方針ですよね。その指導方針で、大きな成果を上げた中谷さんの下部組織体制。でも、2010年以降にそれは継続されなかった。

実は、ここで声が大きくなったのが、

使われない選手の親御さんからの反発の声

だったのだそう。そう、使われる選手は使われますが、使われない選手はほとんど使われない。なぜ、使われない?なぜ、使ってもらえない?という反発が、かなり大きくなったと聞きました。

ここ、難しいですよね。

中谷さんの指導方法は、言わば、

トップチームと同じ考え方

なんですよね。使うに値する選手だけが使われる。使われない選手は、なかなか使われない。下部組織を

プロチームの予備軍

として見れば、当然のことのように思えます。小菊さんも言うてますが、『競争に勝つ選手』を監督が使うのは当たり前ですよね。

ただ、下部組織を、

プロチームの育成組織

と見れば、その指導方針は問題があるようにも思えます。そして、親御さんからそういう声が大きくなれば、今後の有望選手の獲得にも響いてくる可能性もありますよね。

結果、セレッソが選択したのが後者。中谷さんは、それ故の方向性の違いによる退団だったと(あくまで伝え聞いた話です)。そして、後任:大熊裕司氏のもと、多くの選手にチャンスを与える組織に変更されていきました。

ここで僕の仕事のお客さんで、息子さんを大熊体制時のセレッソ下部組織に入れた方の声を紹介してみたいと思います。その方が感じた当時のセレッソの指導方針は、

  • エース級の選手をフルで使えば勝てる試合も、大きな試合でない限り交代して多くの選手を使う。
  • それによる試合の結果は重視してない。『何が出来て、何が出来ないか?』を常に見る。
  • 出来る選手は、どんどんと上のカテゴリーに上げていく。

というような所。

こちらも理にかなっている感じはあります。多分ですが、出来る選手をどんどん上に上げて行き、育成組織の頂点の位置づけが、

セレッソU-23だったんだろうな?

と想像します。そういう意味で、U-23チームの存在というのは大きかった印象はありますね。

以前に記事にしたこともありますが、

U-23、無くなったのは結構、痛かったように思います。

※少し余談:このお客さんから、他チームの育成組織についても少し伺いましたので、その辺も少し(数年前の情報ですが)。

この方は住まいが兵庫県で、当然、まず最初にヴィッセルが挙がったらしいのですが『ヴィッセルはコネがないと入れない』んだそう。逆に、セレッソはフルオープン。実力があれば、誰でも入ることが出来る。ガンバもセレッソに近いが、何となく保守的(と聞いた)。

そんな感じで、

3チームで印象が良かったのは、ダントツでセレッソ

という事でした。ガンバのセレクション中にセレッソの合格が決まり、即ガンバは辞退したらしいです。そのお客さん(とても仕事も出来て、信頼もできる方です)の目線では、全く問題ないとのこと。自信を持って良いようです(笑)

風間政権化の下部組織はどうなるか?

中谷さん政権時と大熊さん政権時の違い、個人的な観点で紹介してみました。

前任の中谷さんは、短期間で蛍や丸橋、扇原・健勇の輩出と存在感を示し、後任の大熊さんは、当初はU23であまり成果を出せなかったものの、ここに来て瀬古歩夢、西尾隆矢、山田寛人の台頭、中島元彦や藤尾翔太、松本凪生らがここからどこまで伸びるか?という所。

ちなみに、U18の出世頭:南野拓実は、ちょうどこの政権化の間で両者の薫陶を受けていたようです(中谷さんは、健勇やタカがアンダー代表で抜けたりした場合、U15から拓実をU18チームに引き上げたりしていたそうです)。

僕個人は、前者の指導方針の中谷さんに賛同してました。プロの下部組織なんだから、シビアな競争は当たり前だと思うからですね。中谷さんは、前述の通り、 バレンシアCFアカデミーダイレクター出身。海外のやり方だったんだろうな?というのは想像できます。

ただ、そのやり方が日本には合わなかったのかな?と感じました。この辺、日本特有の難しさを感じる所でもあります。

そして、現在の風間政権化。この週末にエグイ勝ち方(笑)

風間体制は2年目に入った所。実際、1年ちょっとの活動でこの結果は凄いなと感じます。以下の記事で少し紹介しましたが、

やっぱり、風間さんの考え方というのは少し違うなと思うのですね。選手自身の考え方に、選択肢を多くもたらしてくれる印象はあります。

風間体制で受けるのは、戦術や仕組みを教えるのではなく、

本質的な部分を学べてる

のだと感じます。それ故、戦術を理解するにもその本質が効いてくるようなイメージですよね。

昨今、中村憲剛や佐藤寿人ら、言語化の上手い元選手の解説者が増えましたが、ことごとく風間さんの名前が出てくる。本当、そんな人に教えられる下部組織から、トップに上がる選手は楽しみで仕方がないです。

そんな所で、試合レビューではなくなりましたが(苦笑)一森純の名前を見て、セレッソU-18の昔と今に思いを馳せた週末でした。

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