2023 セレッソ

【セレッソ】FC東京戦:セオリーから『矢印』を操れる奧埜。

セレッソ 2-1 FC東京

2023.4.15 @味の素スタジアム

前節からの苦しい流れの中で、見事な勝利!!

いやぁ、良かったですよね。覚悟と言うか、良い意味で割り切りが見えた試合というか、とりあえず良かった(笑)

そんな試合を振り返ります。

試合内容・雑感

●カピシャーバ、原川のスタメン

スタメンに少し変化が。怪我で心配された毎熊のスタメン復帰。そして、注目がカピシャーバ、原川のスタメン。

前節の為田負傷から、カピシャーバのスタメンは予想できた所でしたが、ここに来て原川のスタメン復帰。僕自身、開幕前のシーズンプレビューの記事でも書きましたが、

今シーズン1番期待している選手は、

原川力

ですので、非常に楽しみでしたね。

勿論、カピシャーバも楽しみだったのですが・・・重傷でないことを願います。

●印象が違ったFC東京

FC東京のイメージ・・・フィジカルごり押しの荒めのチーム(苦笑)

前節のレビューでも書きましたが、セレッソは人に来る荒めのチームに弱い印象はあります。

FC東京もまさに、ドンピシャにそのチームの印象はありました。僕は見ておりませんが、先のルヴァンでもセレッソのFK数:17(FC東京:4)と。はっきりと、そういう傾向のあるチームだと。

ただ、この試合をしばらく見てる限り、

あれ?このFC東京、何か印象と違うな?

なんか、スタイル変更でもしてる最中?と言う位に、激しくは来ない。無論、局面では強さはありますが、前節の札幌のような荒さはないというか。

その札幌が荒すぎ(荒野のファール:7を筆頭にトータルファール数:21)に目が慣れたせいかw、そこまでこのFC東京に荒さは感じず。

ならば、

この試合は勝てる!勝たないといけない!

と思ったのも事実でしたね。相手の戦い方で言えば、セレッソの相性は悪くないはず。ちょっと、期待したところはありましたね。

●原川の良さの出たシーン。

スタメン出場となった原川、良かったですよね。

ちょうどハーフタイムにツイートしましたが、

前の選手がプレスに行って、原川で狩り取れるシーンが多く見受けられたと思います。

まあ、原川のプレスを外された時、だいたいがピンチにはなってましたが(苦笑)そこは、あくまで前から行くというチームの割り切りが見えたと好意的には捉えてます。

原川の話に戻ります。特に良かったのが、ハイライトでも上がったこのシーン。

これ、惚れ惚れしますよね(笑)真司ー奥埜ークルークスがしっかりと囲んで、原川で狩る。この試合における、セレッソの狙い通りのプレーだったんではないですかね。

そして、注目はカットした後の原川のパスですよね。このパス、FC東京の選手の2人の狭い間を通してます。何気なくやってますけど、

凄ぇパスやな~

と。

サッカーにおいて仕組みとかも重要なんですが、その仕組みを構成するのは選手のプレー。なので、

選手のプレーの質次第で、その仕組みが使い物になるかどうか?が決まる。

と言うことは言えますよね。そういう意味で、選手の質は絶対に必要なわけで。

その視点で、このシーンでは、ボールを持った選手が相手2人の狭い間にパスを通せるかどうか?が重要。スパッと通した原川のパスはやはり素晴らしいなと思います。

また、次の真司のパスも同じ事が言えますね。よく見ると、相手5人(GKを入れると6人)に対して、セレッソは原川・真司・レオセアラの3人でシュートまで行ってます。この試合で非常に効いてた、見ていて楽しい3選手でした。

●セオリーから『勝てる』と思った瞬間

タイトルに『セオリー』と入れてますので、ちょっと『セオリー』の話を。

『セオリー』・・・堅苦しく書くと

物事の因果関係や法則性を体系的かつ合理的に説明するための知識・思考・見解

https://www.weblio.jp/content/%E3%82%BB%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%BC

という事になります。サッカーにおいてもセオリーは存在していて、どんな戦術、どんなシステムであっても『こういうシーンは、必ずこのプレーをしないといけない』みたいなものですね。

主観ではありますが、理屈で言うと『セオリー』を踏襲で来ていれば、ある程度は良い戦いは出来るはずです。なので、プレーをするにしても見るにしても、サッカーを深く理解しようとするなら『セオリー』を理解することは重要かと思います。また、その『セオリー』を理解している選手は、俗にいう『サッカーIQが高い』選手かな?と個人的には感じます。

この試合においても、当然、色んなシーンでそれはありましたが、ここで紹介するのが、松木玖生の物凄いミドルシュートのシーン。このシーン、

FC東京の選手はセオリーを守れてなかった

のはお気付きだったでしょうか?

このシーンは、ジンヒョン(キャプテンマーク!!!)がスーパーセーブで事なきを得たのですが、ボールはジンヒョンの前にこぼれたのですね。こういうシーンにおける、FWの選手の『セオリー』は良く知られてると思いますが、

こぼれ球に詰める

ということ。

でも、振り返ると、FC東京の選手全てがボールウォッチャーになって、行く末を見守るだけになってます。

ジンヒョンに弾かれて、FC東京のオフェンス陣の全員が『あー・・・』とうな垂れてますよね。仮に僕がFC東京サポであれば、

うな垂れとらんと詰めろよ!!

とブチ切れる所です(笑)

松木のシュートタイミングが速過ぎて、反応が遅れただけかもしれないですが、全員がうな垂れる・・は敵ながら頂けない。逆に言えば、こういう所でFC東京のチーム状態は良くないんだろうな・・・というのは分かります。詳しくは知りませんでしたが、数試合連続で勝ってなかったのですよね。

また、ここで、

足を止めずに、カバーにしっかりと入っていたヨニッチは素晴らしい!!!

という事をセレサポさんは見逃さないで欲しいなと思います。こぼれ球をいち早くクリアに行くために、CBがカバーに入るのも『セオリー』。一人だけ全く足を止めてないですよね。ヨニッチがカバーに間に合うと判断できたので足を止めましたが、鳥海も反応してカバーに行こうとする動きを取れてます。

このセレッソ2CBの『セオリー』を守る動きと、FC東京オフェンス陣の『セオリー』を守れてない動きだけを見ても、両チームの集中力の差は明らか。なので、

この試合は絶対に勝てる!!

と思いました。

そんな中での、この男のゴール!!!!

●山中のFKから奧埜のゴール!!!

山中の見事なFKから、奧埜のゴール!!! 素晴らしかったですね~。タイムラインで上がってましたが、いつぞやのFマリノス戦を彷彿するゴールでした。

このゴールで興味深かったのは、試合後の奧埜のコメント。

亮輔は他のキッカーと(比べて)助走のタイミングやボールを蹴るまでのスピードが独特ですし、ボールのスピードもある。

https://www.cerezo.jp/matches/result/2023041507/

山中のFKが独特なのだと。

これを元に山中のFKを振り返ります。

奧埜のコメントを元に山中のキックに注目してみると、

助走のスピードからは予測できない位、ボール・スピードが速いな

という印象を受けました。あくまで、個人的な感想ですが。

このシーンの山中、立った位置から3歩で軸足を踏み込み、4歩目の足でキックをする形。つまり、助走は3歩分しかとってない。それでいて、強烈に速いボールを供給しています。これ、

守備側からすると、タイミングが取り辛いやろうな

と思います。助走からの予測よりか、ずっと速いボールが来る感覚なのかと。

それでいて、セレッソのタイミングはバッチリ。左アウトサイドという難しいシュートを決めた奧埜を含め、レオセアラ・毎熊と3人が東京DFラインをオフサイドなしで突破しています。仮に奧埜が空ぶっても、レオセアラ・毎熊が決めてますよね。

これ、山中のキックと言う武器もそうですが、そのキックの合わせ方は、

繰り返しの練習の賜物なんやろうな

と言う思いを抱きました。毎日の努力が実を結ぶ、そんな所なのかと。選手に感謝ですね。

これで行ける!!!と思いましたが、甘くはない・・・(苦笑)

●スーパーゴールで同点に追い付かれる

これはもう・・・・しゃーないですね(苦笑)人数は揃っていて、あそこでクロスするという予測も、あそこでシュートをすると言う予測もなかったでしょう。

セレッソの全選手がバックステップを踏んでる状態でボールを放り込んできた東京のSBを褒めるべきだし、決めたFWを褒めるべきなんだろうなと。

ただ、失点がスーパーゴールで良かったとも思いました。

しゃーない

と言う感じで、これも奧埜が試合後にコメントした通り、直ぐに切り替えられる。ダメージは意外と少なかったのかな?と。

そしてそして、ようやく歓喜の瞬間が訪れます。

●上門から奧埜のゴール!!!

興奮しましたね~(笑)前節からのチームの流れで、まさに値千金のゴール!と言う感じで。

ここの奧埜の動きが、メインのお題となり後述します。ここでは、上門を書きますかね。特筆すべきが、

上門のスピード

というところ。

このシーンの上門、サイドに流れてパスを受けてクロスを上げる形でしたが、しっかりと、

東京SBが食い付いて、空いたスペースを見つけて走り込んでる

ということ。つまり、

状況判断をしてから、走り始めてる。

というところです。

それでいて、流れるようなチームプレーを実現できています。つまり、

ボールを受けるエリアまで走り込んだ『スピード』が凄い

というところ。

小菊さんのサッカーを見ていて、戦術的なベースになっている所は、

選手が動き出すのに、必ず状況判断を伴う

というものがあると思ってます。決して定型、パターンでは動かない。それ故に、仕組みがない・・などの批判を受けたりすることもあるようですが、そもそもベースはそこにない。

ベースにあるものは、

相手がどう動いたか?を確定させてから、選手が次のプレーを選択している

という節は感じます。この上門のプレーは、まさにそうですよね。

相手をどう動かすか?の準備は基本的に机上の空論でしかなく、正解ではない。常に、現場で起こっている状況が正解。仕組みを準備することは必要だと思いますが、それを使うのにも

現場の状況がその仕組みを使うのに適しているのか?判断の正確性が問われる

と言うところですね。

正しく判断をするのには、『相手の動きが確定したのを見る』というのが小菊サッカーの基本的な考え方かと。つまり、選手は半テンポ遅れて動く必要がありますが、それでもプレーを成立させる為には、

選手のスピードが必要

というところですね。スピードと言えど、

  • 走るスピード
  • 判断のスピード
  • プレースピード

と色々ありますが、その全て。局面に応じて使い分けてる必要はあると思います。

この視点で、この得点シーンの上門のプレー、

相手SBが前に食いついたのを確定させてからも成立させた、上門のスピードは素晴らしい

という所を思っています。足の速い選手も魅力的ですよね(笑)

タイムラインでも少し言っている方が居られましたが、得点後に奧埜や真司に囲まれても、上門は喜びの表情は薄かったです。現状、サブに甘んじてしまってるので、アシストでは満足できてない・・と言う風に捉えてました。こういう飢餓感というんでしょうか、良いですよね。上門、期待してますよ。


こんなところで、見事な勝利だったと思います。色々と危ないシーンもありましたが、まずは勝つことが重要ですしね。

そんな所で、本題へ。改めて、勝ち越しゴールのシーンを取り上げます。皆様、お待ちかね(笑)?奧埜の登場です。このシーンの奥埜、とある『セオリー』から『矢印』を見事に操ってる印象があって、その辺のお話になります。

奧埜の動きを紹介する前に、前提としてここにある『セオリー』をお話します。

ここでの『セオリー』は守備側のものです。つまり、FC東京目線にはなりますが、守備におけるセオリーを紹介してみたいと思います。

得点シーンの守備の『セオリー』

FC東京目線で言うと、状況的には

サイド奥を取られてフリーで内を向かれた

というもの。この状況において、守備のセオリーとは何か?

守備側のセオリーでも優先度があって、ここでは優先度を3段階に分けて説明してみたいと思います。

優先度最高:ニアサイド

最初に、優先度:最高。まずは、絶対に抑えないといけないという所です。

それが、

ニアサイドを抜かれるシュートを警戒すること

ですね。というか、守備自体がまずシュートを打たせないことが基本、セオリーですね(笑)

オフェンス側の選択肢として、選択する可能性は低いです。得点シーンの上門はシュートを狙うことはまずない・・・というのは理解できますよね。ただ、そこが空いていれば狙えない事はない。次のプレーでの失点は最悪なので、守備側はここをまず防ぐ必要がある。

また、これはGKの責任という事になります。GK以外はオフサイドラインを下げてしまうので、不可です。ニアを抜かれると、GKの責任。

続いて、優先度:2番目です。

優先度2番目:ファーサイド/GK-DFライン間

つづいて、優先度の2番目のセオリー。それが、

ファーサイドのシュートコースを警戒すること。

また、ボールが通るコースはほぼほぼ同じと言いう意味で、

GKーDFラインの間を通されるパスを警戒すること。

という所も含めます。

図示するとここですね。オフェンス側は、ニアを抑えられると次に狙うのがここと言うのは想像が付きますよね。

ここを通されると、必然的にファーサイドでフリーで前向きの相手に渡り、オフェンス側はボールを押し込むだけの状態になります。また、守備側もクリアが難しく、オウンゴールの可能性も高まるのは目に見えますよね。なので、守備側はこのコースを消すことも必須。

ここで、守備側は誰が対応するか?という所ですが、ここはCBということになります。CBがこのコースを消すのですね。

GKでも対応できる所はありますが、最高優先度のニアイサイドを警戒する分、反応が遅れます。先程の小菊さんのくだりと同様、ニアサイドにボールが来ないという事が『確定』してからでないとGKは動けないのです。だから、このコースはCBが消す必要がある。

この時、当然ながら、CBの身体の向きはゴール方向に下がる動きになることがほとんどで、上の図の通り、CBはゴール方向に対して『矢印』が出る状態になります。

で、優先度:3番目に移ります。

優先度:3番目

ここは今回の主題と少し外れてくるので、サラッと。守備側が警戒する優先度3番目は、

マイナス方向のボールを警戒すること

ですね。

優先度最高(ニア:GKの対応)→2番目(ファー:CBの対応)と来ると、3番目のマイナス方向の折り返しは、必然的にMF(ボランチやインサイドハーフ)の対応という事になります。

理屈は、優先度2番目の時のGKと同じ。CBも対応は出来るのですが、CBは優先度2番目でGKとの間のファーサイドを警戒するので、マイナスの折り返しに反応が遅れます。その為、MFが下がって対応をする必要がある・・・という所です。

まあ、そんな小難しく考えずとも守備ブロックの動きを考えれば至極当然で、(優先度2番目で)CBが下がればCB-MF間のスペースを消す為に連動してMFも下がりますよね。

なので、抑えるべき優先度を順番に抑えて行くと、マイナスの折り返しに対して、そこに居ることが出来るのは順番的にMFだ・・という所なだけですね、優先度の3番目ともなると(笑)

また、マイナスの折り返しが優先度が3番目の理由は、マイナスに折り返しさせれば、GKとDFラインの間を警戒していたCBがゴールとボールの間に立てる、つまりシュートブロックできる可能性が出てくるのですね。それ故に、ゴールを割られる可能性を少しでも下げることが出来る。

このように、3つの優先度は僅かな差ではありつつも、しっかりと優先度は付けられます。ここでのセオリーの考え方として、攻められてピンチの場合は、

とにかく自陣ゴールからボールを遠くにすることが優先度の順番になってくる

ということは言えます。


このような所で、セレッソの勝ち越しゴールシーンにおける守備側のセオリーをまとめてみました。

これら不思議なもので、選手がサボらずに上記の3優先度を上から順番にきっちりと抑えることが出来れば、

どんな戦術(監督)でも、誰がやっても、同じ結果を生む

のですね。ビッチビチのマンツーマンみたいな特殊な守り方でない限り(札幌でもゴール前は守備ブロックを形成するので、この優先度は守られるはずです)。『同じ結果を生む』という視点でシステム論と言える所もありますが、個人的には『セオリー』と捉える方が自然かな?と思います。

毎度、前置きが長いのですが、ここから奧埜の動きを見てみたいと思います。奧埜の動きに翻弄されたのが、元セレッソの木本です。

優先度2番目のファーサイドを消す木本と、その動きを読んだ奧埜。

このゴールを振り返るのに、FC東京側の選手を見てるとそのセオリーに沿って動いているのが分かります。

動画を貼っておきますか。

奧埜の止まる動き、見事ですね。これを一個一個、紐解いていきます。まずは、東京の選手の動きから。

GK:ヤクブ スウォビィク、ニアポストに張り付いてるのが分かると思います。ニアを抜かれたら、スウォビィクの責任ですのでね。そして、東京#4 木本。しっかりと、GKとDFラインの間を通されるコースを消しに行っているのが分かると思います。また、木本はゴール方向に下がる動きになってますよね。

彼ら2人は、セオリー通りの動きを取ってます。特に、問題のない動き。

そして、そんな

木本の動きを観察してるのが奧埜

ですね。

まず、奧埜は、上門にボールが出た瞬間に木本の背中に隠れる。ご存じの通り、木本もDFとして優秀な選手、その奥埜が背中に居ることは把握してると思います。そこで一瞬だけ、奧埜がスピードを上げるのですね。

(奧埜)GKとCBの間を狙うぞ!!!

という姿勢を背中越しに木本に感じさせる。

そうなると、木本は強く『矢印』を出して、優先度2番目:GK-DF間のパスコースを消そうという動きになります。でも、その時には

奧埜は既に止まってる。

のですね(笑)結果、

木本だけを動かして、自分は自動的にどフリーになった!!

奧埜、余裕で木本を出し抜いてますよね(笑)木本もセオリーを踏まえた上で動いているのですが、それでもノーチャンス。

恐らくですが、奧埜はこの守備側のセオリーを把握していて、木本がどう『矢印』を出すのかを理解できてますよね。そして、それを利用する術を身につけてる・・・ということ。何ならこのシーンでは、木本の『矢印』を操ってますよね。こういう所に、奧埜の凄まじさを感じます。

セオリーを知ってても、それをどう使うか?までを出来ない選手が多いと思います。でも、奧埜はセオリーを知った上で、自分なりに整理してプレーに落とし込めている。だから、凄いなと。見ていて楽しい選手、そして頼もしいですよね。

セオリーを知ると、サッカーの楽しさがよく分かります。

このような感じで、今回はセオリーの1つを紹介してみました。このセオリーをよく理解できれば、サッカーの見方は激変するのではないかな?と思います。

勝ち越しゴールのシーン、奥埜以外でも、上門、レオセアラ、中原の優秀さがあります。

奧埜は上門からのマイナスのボールをシュートした訳ですが、優先度3番目:マイナスの折り返しはMFが対応する・・・と言う、その状況を作らせなかった上門の間髪入れないクロスのタイミングも優秀なんですよね。あそこで上門がまごついていれば、東京MFに下がる時間を与えてしまい、恐らくは奧埜にマークが付かれていた。

更に、奧埜と同じ考え方をしてたのがレオセアラ。レオセアラも、上門のクロスの瞬間に一端止まって、前に出て相手のマークから外れてます。奧埜のすぐ後ろにいるので、奥埜が居なくてもゴールは決まっていたのではないか?と。

また、相手DFラインに優先度2番目:GK-DFライン間を意識させた中原の動きも優秀だと思います。

このように、セオリー基準で考えると、誰のどの動きがどう優秀か?というのはよく分かりますし、その選手の狙いも見えてきます。選手の狙いが見えれば、チームの方針に沿ってるはずですので、チームの狙いも見えてきますよね。

また、セオリーから大きく外れる動きをして・・・例えば、上の守備側の例で、優先度2番目のGK-DFライン間を警戒していたCBが、優先度3番目のマイナスの折り返しをクリアした場合(木本が上門のクロスをクリアできていた場合)、

そのCBは守備範囲が広くて能力が高いな

とか言える根拠になってくるのですね。選手評価の判断材料にもなると思います。

少なくとも、僕はそういう見方をしてます。

偉そうにもサッカーを語りましたが(苦笑)、この記事が皆さんのサッカー観戦をする上で少しでも参考になれば幸いです。

第4回 さがっそ大阪レポート。

第4回さがっそ大阪のレポートを書きました。こちらも宜しければ読んでやって下さい。

また、興味の沸いた方は、是非、次回の参戦をお待ちしております。宜しくお願いします。

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