2025 セレッソ

【セレッソ】最近のアレコレ。奧埜やヒゲカジさん、そして誹謗中傷。

無くならない誹謗中傷

先日、公式から残念なお知らせがありましたよね。

選手へDMで誹謗中傷を送る・・・というニュース(苦笑)なかなかに凄いことするな・・・と感じます(苦笑)

退任するヒゲカジさんの並びの事かな?と思ったのですが、そうではなく(それもあるかも知れないですけど(苦笑))。某選手がインスタの投稿を全て消す・・という行動を取ったという所から、何となく被害を受けた選手(の内の1人)が想像がついたような流れ。

ここを書いているのは鹿島戦の勝利があった後ですので、今現在は恐らくはそういうのはないと思うのですが、鹿島戦前までは、えぐい状況だったんだな・・・・と(苦笑)

色々と難しいテーマではあるのですが、僕なりの意見なんかを書いてみようかな?と思います。

日本初の炎上騒動

クラブから、法的処置も辞さない旨のアナウンスがありましたが、これは正しいと思います。というか、誹謗中傷を受けた時点で、間髪入れずに訴えて良いとすら思ってます。

と言うのも、僕は、

誹謗中傷はどうあってもなくならない

と思っていますからです。なので、自己防衛するしかないというのは持論。その上で、法的処置は考え得る最良の手段かと。

まして、サッカー選手はやり玉に挙げ易い存在。『見せしめ』というと言葉が悪いですが、後の模倣を防ぐ為にも『それはダメだ!』というのを実績として見せないといけないと思ってます。それ位、誹謗中傷は根深い問題だと。

こう思うのには理由もあります。

それを以下に説明していくのですが、ここで1つ、皆様に質問をしてみたいと思います。

1人が大人数から誹謗中傷を受けるような騒動、所謂『炎上』が日本で最初にあったのは、いつ頃だと思いますか?

どうでしょうか?(あくまで、僕の見聞き、学んだ範囲ではありますが)

日本でTwitterが始まった2008年頃?いやいや、もっと前です。

社会問題にも繋がるようなこともあった、2ちゃんねるが盛んだった2000年前後?

いやいやいやいや、もっともっと前です。

僕の知ってる日本初の炎上は、実は、これをお読み頂いている方の大半は生まれてないだろう位、昔の話だったりします。ちなみに、腰痛、五十肩に悩むwオッサンの僕ですら、まだ生まれてない(笑)

この辺で、答えを書いておきます。日本初の炎上が起こったのは、

1963年

今から60年以上も前のことです。

炎上の舞台となったのは、とある誘拐事件。僕ら世代の方では、子供の頃に『昭和の大事件』みたいな特集番組を見た方も居られると思いますが、そういった特番で必ず取り扱われる、

吉展ちゃん事件(よしのぶちゃん)

というものです。

ここを、少し解説してみたいと思います。

吉展ちゃん事件で起こった出来事

※(最下段紹介:参考1より内容を引用してます)

この事件を知らない人(というか、ほとんどだと思いますが)の為に、ざっくりと僕が見聞きした内容を説明します。

  • 1963年に東京で身代金目的の誘拐事件が発生。
  • 情報が少なく捜査は難航。そして、警察は公開捜査として一般市民に広く情報提供を求めた。
  • 2年後に犯人は捕まるものの、吉展ちゃんは帰らぬ人となっていた。

と言う事件。

ここで炎上が起こったと言われてるが、2つめの項目、

公開捜査として一般市民に広く情報提供を求めた

という所での話です。

この事件は、後に『日本初の劇場型事件』と言われるような世間一般を巻き込むような大事件になったそうで、その要因となったのが、一般市民への情報提供の呼び掛けだったとのこと。

当時、SNSは勿論、インターネットもなかった時代で、情報収集は主に『電話』でした。そう、炎上したのは『電話』で・・・だったんです。

電話で一般市民から広く情報を求めた結果、警察で行われてたのは、

  • 市民から膨大な量の真偽不明の情報を受ける
  • その1つ1つの情報の真偽の確認を行う
  • ただ、市民提供の情報はほとんどが役に立たないもので、結果、捜査が遅れてしまう

こういう事態になっていて、事件の解決が遅れたようです。一般市民への情報提供を求めるのは、これが日本初とのことで、どういう事態になるか?当時の警察にはそのノウハウもなかった・・・という所のようです。

また、当時は公共の場に電話帳(タウンページ的なもの)が存在し、赤の他人であっても電話帳に登録している人には電話をかけられた時代なんですよね。

警察に電話できるなら・・・ということで、事件の被害者宅にも電話を入れる一般市民も現れ始め、誘拐された吉展ちゃん宅に、

  • なんで子供から目を離したんだ!
  • 親失格!

みたいな電話がかかってきていたようです。

自分の正義にかこつけて、被害者家族にもその正義を押し付ける。それが何件も何件もある。電話をかけた本人は正義のつもりでも、子供が誘拐された親の気持ちを考えると、それは誹謗中傷以外のなにものでもない

この辺、まさに炎上ですよね。これが、僕自身が思う日本初の炎上というところです。

そして、これ、

今現在も、全く同じ文脈で語ることができる

と思いませんでしょうか?

大きい地震が起こり、動物園の檻が壊れてライオンが逃げました・・みたいな投稿を見たことがありますが、有事の際にそういった真偽不明の情報で多くの人が踊らされる。

また、どこかの誰かに悲しい事が起こった際、その人に対して『ざまぁみろ!』『自業自得!』とか書き込まれる。

これらは、今のSNSを使用する若い人がやってるように言われたりしますが、その若い方々から見て3-4世代も上の人たちも、電話で似たようなことをやってたんですよね(今や死語みたいな感じですが、『いたずら電話』というのも当時ありましたよね)。

これらの事実を踏まえ、個人的に言いたいことは、

今も昔も、人間の本質は変わらない。

という所。

ツールが『電話』から『SNS』に変わっただけで、人のやることは変わってない。今になってSNSでの誹謗中傷が注目されてますが、同様の事は昔から行われていて、

SNSと言うツールによって、誹謗中傷が可視化され始めただけ

という印象です。

前置きが長くなりましたが、だから、

誹謗中傷はどうあってもなくならない

と思っていて、選手への誹謗中傷は即対処すべきではないかな?というところです。

でもって、誹謗中傷の正体は何か?その辺も触れてみたいと思います。

誹謗中傷 = 怒り = ドーパミン → 中毒

※(最下段紹介:参考2より内容を引用してます)

先日の鹿島戦で、値千金の決勝ゴールを奪った進藤。試合後のインタビューで、

人生で出るドーパミンがすべて出ました

と言ってました。進藤らしい表現ですよね(笑)

ただ、このドーパミン、誹謗中傷にも密接に関わってるということを最近知りました。その辺を話してみたいと思います。

ドーパミンは、報酬系、快楽物質とも言われるような脳内物質です。楽しいことをしている時や目標を達成した時などに分泌されます。端的に言えば、人の『欲』が満たされた時に出る脳内物質というところですよね。

具体的な所では、大きな買い物をして気分が高揚した!美味しいものを食べて満足した!競馬で馬券が当たって興奮した!みたいな時にドーパミンは出る・・というところ。

そして、脳科学的には、

『怒り』でもドーパミンは出る

のだそうです。

サッカー選手に対する誹謗中傷の多くは、選手に対しての不甲斐ないと感じたプレーに対する『怒り』の表れだと思います。『怒り』から、選手に対して『不甲斐ないプレーしやがって!』とSNSに投稿する。

その時、投稿した人はドーパミンが出てる状態ということ。

前述の通り、ドーパミンは人の『欲』が満たされた際に出る。つまり、怒ってる人というのは、

自分の『欲』を満たすために怒っている

とも言えると思います。選手にプレッシャーを掛けて奮起を促す為・・・みたいな綺麗事を並べる人も居ると思いますが、その人は単に怒りたいから怒ってるのだと(苦笑)

また、ドーパミンは適量であれば幸福感、やる気が出る等の良い効果は得られるようですが、反面、

中毒性もある

という所はあります。

これも良く知られるところですが、上の例で言うと、競馬なんかが分かり易いですよね。最初は少額でも、次第により大きな金額を書けたりするようになる。ドーパミンの報酬に慣れが出てしまい、より強い刺激を求めたくなる。だから、どんどんとエスカレートする。

これら度が過ぎると、

依存症

という所になりかねない状態になります。同じように言うと、『怒り』というのもドーパミンが出る以上、

依存症になってしまう

ということも言えるのだと思います。

SNSでは、もう毎回毎回、見苦しい位に怒ってる人を見かけますよね(苦笑)時には、勝った試合でも何かしら揚げ足を取って怒ってたりする(苦笑)怒ってる人に限らず、何気ない普通の投稿に対してマウントを取ってくるような人も、似たような感じかな?と思います。

個人的に怒るとドーパミンが出る・・という所を知った後、こういう人を見るにつけ、

ちょっとした依存症になってんだろうな・・・

と感じてたりします。

怒ってはドーパミンが出て自分が気持ち良くなり、また怒ってはドーパミンが出て・・・その繰り返しで依存症になっている状態。ギャンブル依存と同じく、最初は緩やかな怒りでも、依存が進むに連れ、批判の過激度も増していく。

そして、それが最終的に

選手にとっての誹謗中傷になる

と言う流れ。怒り過ぎるのも、ホドホドに・・・ですね。

念の為、書いておきますが言いたい事は、だから絶対に怒るな!と言ってる訳ではありません。人間にとって『怒り』も大切な感情。『怒り』によって、負けん気とかが生まれる訳ですからね。

伝えたいのは、

SNS上での『怒り』の話

が主なところです。SNS上でそれをやってしまうと、SNSでは同時に承認欲求を満たされたりもするので、中毒性が加速されやすいのではないかな?と。

選手は間違いなくSNSを見てる

進藤のコメントから、もう1つ。

SNSのタイムラインがいい言葉であふれてほしい

というのがコメントでありました。

進藤、普通にSNSをみてますよね(笑)見てないと言えない発言w 

進藤は見てるのは間違いないと思いますが、他の選手もSNSを見てる・・・と言う事実はあります。断言します、間違いなく見てます(笑)

何故、断言できるのか?書くべきかは少し悩みましたが、この際だから書いてみようかな?と。

実は、僕がこれまでに書いてきた試合レビュー等のブログ記事に対し、

選手・スタッフら複数のチーム関係者からリアクションを頂いたことがあったから

です(リアクション頂いた方々の名前は伏せさせて頂きます)。

はっきりした数は覚えてないですが、少なくとも5人以上の選手・スタッフ、回数にして10回以上の反応は頂いたのではないかな?と。

1つ例を挙げると、とあるブログ記事の告知に対して、とある選手から『いいね』を頂いたことがありました。そのリアクションを頂いた記事は、タイトルにその選手名は出してません。というか、その選手からはほど遠い内容のタイトルでした。

その記事は、申し訳ない位に超長い文章だったのですがw、その超長い文章の最後の方に、少しだけその選手を登場させて『本当、素晴らしい!』という旨を書いたのですね。

で、その選手から『いいね』を付けて頂きました。

タイトルに名前を挙げてない、長文の最後にしかその選手を登場させてない。なのに、その選手が『いいね』をくれたのは、自分に関連しない(かも知れない)記事にもアクセスして、最後まで読んでくれた以外にないんですね。

そう思うと、

○○選手、こんな超長ーい記事を最後まで読んでくださったんや・・・(苦笑)

と恐縮致しました(笑)と同時に、

こんな零細ブログでも、選手に届いてしまうんやな・・・SNSの拡散力、怖いな。

という思いも沸きました。

一応、関係者に読まれる可能性を考慮して、出来るだけマイナスにならんような書き方を・・・とは意識はしてましたが、実際に読まれた事実を知るのは、なかなかに重かったです(苦笑)

勿論、チームへ言いたい文句も多くありますwでも、それは公に誰でも閲覧可能なSNSやブログでは極力、書かないようにしています。なぜなら、幸運と言えると思いますが、

チーム関係者が読むときもある・・ということを知っていたから

です。

この記事の最初に取り上げた、奥埜の内容。実際、この記事は、奥埜がよく倒れてた2019-2020年頃に書こうか?と思った内容でした。

ただ、『奥埜、倒れてばかりで詰まらんわ!』と書き、それを読んで誰が得をするのか?

この内容に、納得してくれる方も居られるかも知れません。が、奥埜ファンの方からは『土塔えんじ、アホやな。分かってへんわ』みたいな所に終始するでしょう。そう意味では、僕が損をするだけw

また、もし仮に奥埜本人がこれを読めば・・・?サポから詰まらないと言われて、奥埜は気分を害するのは間違いないですよね。そう、そこなんですよね。

選手の気分を害することが、サポとして正しい振舞いか?

を考えて、当時、このネタはボツにしました。

奥埜が倒れなくなった今だからこそ(また、既にセレッソを離れた・・・というのもあって)、書いても良いかな・・・と言う感じで、今回書いてみました。が、やっぱり気分を害する人も居られうるかも知れないな?と思っています(奧埜ファンの方、ごめんなさいです)。

これってブログだけでなく、Xの何気ない投稿についても言えることですよね。URLにアクセスしないと読めないブログより、Xはダイレクトにユーザーの目に入るので、より神経は使うかな?と。

まれに、傍若無人に振舞った上で『Xみたいなチラウラ(チラシの裏に書いたようなどうでも良い内容)をまともに取られてもww』とか傍若無人な振舞を肯定するような方を見かけたりします。が、昨今の有名人なんかで言えることですが、

そのチラウラで何気なく書いた(書かれた)ことによって、地位・名誉・職を失った人も居る

と言う事実もありますよね。

その内容も、本人の意図した内容と違った捉え方で拡散されたり、その書き込まれた内容がそもそも事実でないのに、拡散されて地位を失う人も居ましたよね。SNSの拡散力と言うのは、凄い反面、恐ろし過ぎる所はあります。

そういう事実がある以上、SNSの投稿が『チラウラだ!』みたいな言い分には違和感しかないです。あくまで個人的に・・・ですが。

だから前向きな言葉を書く

だから、個人的にはSNS・ブログでは前向きな言葉しか書かないようにしてます。

  • 人の本質は昔から変わらない
  • SNSの『怒り』投稿は依存症になり得る
  • 選手にも見られてる事実はある

これらを念頭にすると、個人的に誹謗中傷に繋がるようなことは書けないです。

特に依存症にはなりたくないですね・・・怒ってばっかりのオッサン、もう老害まっしぐらですからねww

一定数、『土塔えんじ、おもんないぞ!もっと切れ!』と思われてるように感じることもありますがwそれでも、出来るだけ前向きなことを書くことを念頭に、発信してるところですね。

毒っ気のある投稿というのは、確かに面白いんですよね。それは素直に認めます。ただ、選手が見てるかも?と思うと、それも難しいな・・・と思います。

ミスった選手を誰かが揶揄した投稿をし、その投稿に『いいね』が集まる。投稿した人は満足するでしょうし、『いいね』をした人も愉快でしょう。でも、書かれた選手から見ると、

からかわれて(=揶揄)、周囲から笑われた(=いいね)だけ

なんですよね。

これ、誹謗中傷と捉えられてもおかしくはないですよね。

誹謗中傷というのは書かれた側が判断すること。仮に書いた方は叱咤激励のつもりでも、書かれた側はそうは取ってくれない場合もある。

だから、SNS上での負の言葉は、基本的にマイナスしか生まないと思います。少なくとも負の言葉を使うと、選手に嫌われる、タイムラインを嫌な空気感にする、冷静な人から白い目で見られる・・・と、自分が損をするだけ。

同じ理由で怒ってる人らとだけは、仲良くなれるんでしょうけどね(苦笑)でも、そういう人らは依存症になってる可能性もある・・・と。

このブログで何度も書いてますが、だから、

サポは応援することしかできない

と思っています。シンプルに、それしかないんですよね。

まあ、言うて、僕も完璧には出来てないですけどね(笑)

ここまで説教じみた内容を書いてますが、僕も昔は『この、ボン倉が!!!』とか言うてた口ですのでねww 偉そうなことは言えないです。
(←このネタを分かる人は、なかなかの古参サポさん(笑))

ただ、歳を取って色んな角度から物事を見えるようになった感覚はあります。だから、自分の振舞を変えてるところはあります。

反省するとは、自分の行動を変えること

奧埜の所で挙げた、僕の中での現在の信念の1つですね。

上でも書きましたが、毒っ気のある投稿は面白いです。思いつくこともあります。ただ、それを自分の中だけで留め、SNSに書かなければ選手にも伝わらない。そういう行動を取る様にしてます。取れるようになってきた・・・というのが正しいかな?

これらを踏まえ実感としてありますが、

人間の本質は変わらない。でも、行動は変える事ができる。

と思ております。ええ歳したオッサンになりましたが、プレーを変えて成長を続ける奥埜を見習っていこうと思います(笑)

この記事は、少しでも誹謗中傷がなくなれば・・・という願いを込めて書きました。その願いが、1人でも多くの方に伝われば幸いです。

最後に進藤の言葉をもう一度お借りして、

セレサポのSNSのタイムラインがいい言葉であふれますように。

長々とありがとうございました。

※参考1:奥田英朗さん著:『罪の轍』

※参考2:村中直人さん著:『「叱れば人は育つ」は幻想』

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