CBのプレー強度をも下げた怪我人の多さ
ここまでの内容で、戦犯的な扱いをしてしまった鳥海、翔ですが、そもそもこの2人をCBで並べることは想定外やったんではないですかね?
まず、今年の躓きの始まりは、
進藤の開幕前の怪我
に尽きるかな?と思います。
恐らくは、小菊さんの中では、
- 右CB:進藤-西尾-山下
- 左CB:鳥海-翔-(ハブナー)
みたいな構想やったんやと思います。
メンバー構成をこういう風に見れば、右の進藤、西尾に前に出る守備をさせて、鳥海と翔でカバー役を担う狙いがあるのは見えてきますよね。それが、進藤の怪我で西尾が出場。ただ、その西尾もU23代表で抜ける事が多くなった。
そんな台所事情もあり、途中加入:ハブナーに大きな期待もありました。が、ハブナーもなかなかフィットしない上に、こちらもインドネシア代表とインドネシアU23代表の掛け持ちで大忙しで・・・でもって、途中退団(苦笑)
山下も怪我で抜けることが多くなり、CBは鳥海と翔以外に居なくなる事態に。当初、
カバ―役として見られてた2人に、前に出る守備を求められる形になってしまったのかな?
と思います。
また、途中、毎熊と登里もアウェイ:大阪ダービーで怪我をして、DFラインは野戦病院化(苦笑)このダービーにおいては、あちょがCBを務めたこともありました。更に、前述しましたが、毎熊の海外移籍もかなりの影響がありましたよね。
このような流れで、DFラインのメンバー構成が当初の目論見から大きく外れた形になってたと思います。こうなると、
CBの下支えに安定感が出ないのはやむをえず・・・という所もあった
と思います。
上で、『引くな』という指摘を鳥海にしましたが、鳥海・翔を負傷することは許されず・・・な状況。もしかすると、怪我のリスクを避ける為、
無理に前に出て、競りに行くな
と言うチームオーダーが鳥海・翔にあったんではないかな?と感じる程でした。夏場に鳥海・翔が負傷してしまうと、その時点でシーズン終了だった訳で。
だから、鳥海・翔に厳しめには書いたのですけど、
同情の余地も大いにある
という個人的な印象でした。この辺、『もっと前に出ろよ!』と『怪我しない為には仕方ないか・・』の押し引きで(苦笑)
そして、この怪我人の多さ・・・なんですけど、小菊セレッソにおいては、毎年のように感じませんでしょうか?
怪我の多さは不運とする向きが多いのですが、ココも少し切れ込んでみたいと思います。
怪我人の多さ→練習のハードさ?
とあるプロ野球選手の言、シーズン中は手を抜いてプレーしてないか?と問われ、
そりゃ、手を抜いて良い時は手を抜く。全試合全力でプレーすると、直ぐに体が壊れる。
と言っていました。言い方がちょっとあれですけど、正直ベースと言うか(笑)
でも、このプロ野球選手が言う事も最もだと思うのですが、プロ野球はシーズン143試合あるので、要所要所で手を抜かないと体がもたない。素人でも、直感的に分かりますよね。
鍛えてるとは言え、プロのリーグ戦というのは、常人には計り知れない負担が体にかかることになるのだと思います。だから、手を抜く・・・というのは言い方がアレなんで、『気を抜く』と言いましょうか(笑)その『気の抜き方』が重要なのだと。
ここで何が言いたいかと言うと、
小菊セレッソは、その『気の抜き方』が上手くなかったのでは?
というところ。
以降は、完全な僕の憶測にはなります。
昨年、J3大宮から移籍してきた柴山が、入団した直後くらいの何かしらのインタビューで、
J1とJ3とでは、練習からプレー強度が全然違う
という類のことを言っていたのを覚えています。
これを聞いたとき、
同じプロチームなのに、そんなに差が出るものなのか!?
と思ったのを覚えています。
カテゴリーは違えど、両方ともプロチーム同士なのですよね。当然、練習量・強度の差は、チームによって違う所は出てくると思います。
ただ、体感レベルで『全然違う』という位の差が出るのは、少し違和感を感じておりました。
で、毎年のように怪我人の多さに悩まされる小菊セレッソ、そして、この柴山のコメントを見た個人的な違和感は、
練習の強度が、高過ぎるんではないか?
という疑問に変わってました。もう少し付け加えて言うと、
練習から気を抜くことが出来ないから、怪我をし易いのではないか?
とういところ。
小菊さんのモットーの1つで皆さんも記憶してるところであろう、
競争で勝った選手が試合に出る
というもの。実際、それで柴山や颯太、阪田あたり、若手であっても試合に出るようにもなってました。
小菊さんのモットーから、試合に出るにはチームメイトとの競争に勝たないといけない。その競争に勝つには、
練習で気を抜けない
というところに繋がる。
小菊さんの人間力というか、焚きつけるのは上手そうですよね。練習から選手に勢いをつけて、気持ちを乗せさせていく感じ。
また、若手選手でも試合に絡めてる事実があり、小菊さんが平等に見てくれているのは、選手も肌感覚で理解していると思います。そして、試合に出るにはチームメイトに対して競争に勝つことだという事も理解してるので、選手は練習から気を抜けなくなる。
結果、強度の高い練習になり、上の柴山の言葉に繋がる・・・という印象。
ある種、好循環にも見えます。ただ、試合は勿論のこと、練習でも気が抜けないという環境は、肉体的な疲労度と言う視点で見てどうか?これが良かったのかどうか?
僕自身が、医者でもフィジカルトレーナーのような専門家でもないので全くの想像で話すのですが、
怪我のリスクが高くなってた所はあったんではないかな?
と想像しております。
練習が厳しい監督という所では、皆さんご存じ、ユン・ジョンファン監督。ユンさんの代名詞ともいえる『早朝・午前・午後の3部練習』も、実際、早朝の練習はとても軽く、
選手に早寝早起きを習慣づける為の練習
ということだったそう。身体の調子、生活リズムを整える為の早朝練習。朝の散歩とか、うつ病とかにも良いと言いますもんね。
また、同じように練習が厳しい監督で有名だったのが、オシムさん。
オシムさんも『休みがない』と言う位に毎日のように練習をしていたようですが、時に、
地元の大学生や高校生など、強度の低い相手に練習試合を組む
みたいな形を取っていたそうです。
同じ千葉の流経大みたいな強豪ではなく、本当にその辺にある大学とかと練習試合を組む。所謂、弱いチームを相手にして、自分たちのやりたいプレーをする。それを以ってリフレッシュさせる(頭を整理させる)・・・みたいな目的だったようです。
このような感じで、伝え聞く情報から、この2人の名将は『練習のどこかで気を抜く』ことをうまく取り入れてた印象が強いです。
この視点で言うと、完全に2チームに分けて練習をさせていたとされるクルピ(ユンさんもでしたかね)なんかも、その理由は、『試合に出るメンバーの練習の強度が高くなり過ぎない為』『練習で必要以上に競争させない為』という所で理解できるところもあります。
それに対し、
小菊セレッソではどうだったんだろうか?
という疑問は持っていました。実際に多く練習を見た訳でもなく、比較できる訳でもないので、何とも言えないところではあるんですが、小菊さん自身が実直な故に、それがチームにも反映され過ぎてるところを危惧しておりました。
でも、この辺、難しいですよね(苦笑)
僕も仕事でマネジメント経験はあるので感じる所はありますが、自分がリーダーとしてメンバーにどれだけの負荷を与えるのか?軽過ぎるとそのメンバーの成長につながらないし、重過ぎるとそのメンバーを壊しかねない。その匙加減が、非常に難しいな・・・と。
これと同じで、サッカーチームの監督が選手にどれだけ負荷を与えるべきか?成長させつつ、怪我をさせない絶妙な匙加減とは何か?みたいなところ。それぞれ監督の感性、信念、経験みたいなものの積み重ねで、良い結果が得られるようになってくるのかな?
この問題に、少なくとも僕は正確な答えは出せません。批判をするつもりもなく、小菊さんに対して感じてた小さな疑問という所でした。
まとめ
こんな感じで、この記事のまとめに入っていきます。言いたいところと言えば、
- 『DFラインの下支え』が出来てない所が大きかった。『DFラインの下支え』って重要よね(広島編)
- DFラインが下支えが出来なかったのは、『怪我人の多さ』も影響していた。
- 怪我人の多さは、『気を抜くことが出来なかった』からかも知れへんな!?
という感じの1年だったなと。
小菊さんへの気持ちと言うか感情と言うかは、以前に書いたので今回は割愛しておきます。話すと更に長くなるw
一言だけ言うなら、
本当にありがとうございました
というところです。感謝しかないですね。
来年、小菊さんのいないセレッソという事になります。それがどういうチームになるのか?楽しみと不安と、色々と入り混じる感じになるかな?と思います。
ただ、これも何度か書いてますが、僕自身、セレッソが出す結果に対して期待はしてないです。反対に、悲観も全くしてないです。
ただただ、目の前の試合でセレッソを応援するのみ。そして、楽しむのみ。この自分のスタイルは、今後も崩さないようにして行きたいと思います。
このブログをお読み頂いているセレサポの皆様へ。
最後の最後に、これをお読み頂いているセレサポの皆様へ。
春頃に『ブログを暫くお休みします』という案内を出しまして、今シーズンのレビュー投稿はかなり少なかったです。それでもその少ない投稿(しかも、試合振り返りではなくて与太話に終始するような内容w)にも関わらず、多くの方に読んで頂きました。
心より御礼を申し上げます。本当、ありがとうございました。また、Xでコメント等を頂けたりするのは、嬉しい限りです。
ブログをお休みするとした理由が、『自分にとって大きなチャレンジをする』ということでした。このチャレンジは、現在も継続中というところです。
今年の6-7月は本当に余裕がなく(苦笑)サッカーどころでない状況の時もありました。色々と大変でした(苦笑)
そこから秋口に一区切りつけられた所もあって、少し余裕は出てきてるところもあります。それ故に、セレドルというのも作ってみたりしました。
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ただ、少し落ち着いたとはいえ、このチャレンジはずっと続いていくものなので、引き続き頑張ろうと思います。
勿論、そのチャレンジと並行して、このブログは今後も続けるつもりです。が、来年以降も、今年同様に不定期の更新になると思います。ボチボチ続けていこうと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
それでは、皆様、良いお年を!来年のセレッソに幸あれ(笑)!