サッカーにおけるゴールデンコンビとは?
長年、セレッソ大阪のサポーターをしてると、
ゴールデンコンビや!!
と感じさせてくれる息の合ったコンビを見せてくれる選手が居ます。
セレッソ創設時から応援しているサポーターであれば、
モリシ & アキ
セレッソ中期(?)には、新しいゴールデンコンビ、
香川 & 乾
などなど。
あまりメジャーな所ではないかも知れないですが?個人的には、
- モリシ&マルキーニョス
- 曜一朗&扇原
- フォルラン&蛍
なんかも印象深いです。
アキが入団する前は、マルキーニョスとモリシのコンビが素晴らしかった。タカのロングパスから、曜一朗のと得点とかも良かったですよね。
フォルラン在籍時は、個人的にフォルランの動きばかりを追っかけてたのですが、フォルランは蛍がボールを持った時だけ絶妙な動きで相手マークを外す・・・なんてことを常にしてました(フォルランの場合、最後の方は蛍しか信用してなかったな~という所も思ってたりします)。
思い出話はこの辺で、その『ゴールデンコンビ』とは、一体なんぞや?という所を書いて行こうかと思います。
ゴールデンコンビの正体: 2人の距離感
ずばり、ゴールデンコンビの正体とは?
まず、最初に個人的な見解を書いて行こうと思うのですが、ゴールデンコンビの正体は、
2人の距離感が絶妙
という所に落ち着くのかな?と思います。
ボールを持っている側からすると、サポートをして欲しい訳ですよね。だから、近くに居て欲しい。ただ、近過ぎると、自分がしたい事ができない可能性が出てくる。サポートもして貰えて、自分のしたい事も出来る絶妙な所に居て欲しい。
もう少し具体的に話すと、これはモリシ&アキのコンビを見ている時に気付いたのですが、
ゴールデンコンビと言われる2人は、距離感が一定
という事は言えるかと思います。
アキがボールをもってモリシから離れるような動きをすると、モリシはアキに近づく。モリシがボールをもってアキに近づく動きをすると、アキはモリシから離れる。こんな2人の動きが、常に行われていたのですよね。
距離にして、5-10m程度だとは思いますが、近過ぎず、遠過ぎずのポジション取りをお互いがしていました。近過ぎるとプレーが窮屈になり、遠過ぎるとサポートできないし、そもそも相方の視界から外れてしまう。
窮屈にならず、相方の視界からも外れない一定の距離感でポジション取りをする
これが、息の合ったコンビを生んでるんだろうなと思います。
※例外は、香川・乾のコンビでした。彼らは、お互いの立ち位置が近過ぎても窮屈さを感じさせず、自分のやりたいことが出来る技術がありました。故に、近いポジション取りでもコンビネーションを成立させることが出来ていた印象で、例外中の例外だと(笑)
最近のJリーグで見たゴールデンコンビ
ご存じの通り、最近はこれらの良い距離感をチーム全体で共有するために、とてもシステマチックなサッカーを標榜するチームが多いです。故に、ゴールデンコンビというのも死語になりつつあるのかな?という印象もあります。
ただ、そのシステムを構成するのも選手・人間です。選手が違えば、間の取り方やプレースピード等も違ってきて当然です。故に、同じチームルールでやったとしても、選手が違えば結果も少し違ってきたりするはずです。そういう言意味で、選手間で相性の良し悪しというのは、当然、あると思います。
つまり、最近のサッカーでも、探せばゴールデンコンビと言われるような息の合ったコンビ2人は居たりします。
僕はJリーグ(セレッソ)主体でサッカーを見ているのですが、最近見た、Jリーグでのゴールデンコンビを紹介したいかな?と思います。まあ、多くの方が知ってるとは思いますが、フロンターレの三笘と旗手ですね。三笘は既に海外に移籍しておりますが。
動画で説明
三笘と旗手のゴールデンコンビと思う所以は、以下の2つの動画になります。
動画は、2021年のフロンターレのホーム試合のセレッソ戦(あまり振り返りたくはない・・・w)のフロンターレ勝ち越しゴールと、フロンターレのアウェイ:名古屋戦のフロンターレ先制ゴールです。
三笘と旗手の背番号は、
- 三笘: 18番
- 旗手: 47番
です。
セレッソ戦の動画
1つ目の動画です。
旗手#47 と セレッソ:藤田#5 の動きに注目
です。旗手は、最初にドリブルする三笘の後ろにいる選手です。
そのシーンが以下です。
どうでしたでしょうか?
三笘のドリブルというのは、Jリーグでもそうですが、先の東京オリンピック(3決)や海外でも既に猛威を振るってます。ハマると、2人でも止めきれない。このシーンでも、坂元が抜かれた時点で、三笘と陸の1vs1の形を作られてます。
そして、恐らくは藤田が陸のフォローに行きたかったはずなのですが、
藤田のフォローを止めているのが旗手
なんですよね。旗手は、ずっと三笘からパスを貰える一定の距離を保って平行移動しているのが分かりますよね。良い距離感を保ちながら、ゴール前に入っていっているのが分かります。旗手が常に良いポジショニングをしているので、藤田はマークを外せない。
結果、藤田は陸のフォローが出来ずに三笘の得点を許す形になりました。逆に言うと、
三笘のドリブルのフォローをしているのが旗手
なんですよね。
そして、この旗手のポジショニングがはっきりと活きたのが、次に挙げる動画です。
名古屋戦の動画
続いて、名古屋戦の動画です。実は、ほとんど上の動画と同じような動きになりますが、
旗手#47 と 名古屋:米本#2 の動きに注目
です。
そのシーンが以下です。
どうでしたでしょうか?
前述しましたが、このゴール、仕掛け方は上のセレッソ戦でのゴールとほぼ同じなんですよね。違っていたのは、藤田と米本の対応です。上の藤田は常に旗手をマークし続けてましたが、米本は旗手を切って三笘のドリブルを警戒したのですよね。結果、三笘と一定の距離を保ちながら動いた旗手はフリーになり、レアンドロダミアンからの落しから難なくシュートを打つことが出来た。
逆に見ると、三笘が旗手をフリーにさせているとも取れますよね。そういう意味で、上のセレッソ戦でのゴールとは逆に、
旗手のシュートをフォローをしたのが三笘
という事が言えるのかな?と思います。
2人を使っているレアンドロ・ダミアンも含めて
三笘・旗手のコンビ、前置きで書いた所で言うと、
距離感が一定
と言う所、何となくでも理解頂けたでしょうか?一定の距離を保つことで、お互いがお互いの強みを発揮できる関係性を築けていると思います。
このセレッソ・名古屋の2チームの対応が間違ってたとは思えません。旗手の対応がどちらの対応であったとしても、結果的に失点に繋がってる訳です。この辺、やはり三笘・旗手のゴールデンコンビは強力やったな~と思います。
加えて、その2人のどちらがフリー(あるいは体勢有利)なのか?を判断して、2人を使った、
レアンドロ・ダミアンが優秀過ぎる
という見方もできると思います。相手CBを背負ってるのにも関わらず、ちゃんとフリーな方を使えてますもんね。
何れにしろ、冷静に分析すればするほど、フロンターレの強さは際立つ印象です。対戦相手は対応が難しいんだろうな・・・と。
ゴールデンコンビ、探してみましょう。
そんな所で、記事の〆になってきます。
他にもJリーグでも面白いコンビというのは、いると思います。その辺をよく注視してみれば、観戦する側としても面白いのではないかな?と思います。何度も書きますが、ゴールデンコンビは、
距離感が一定になっている
という所だと思います。あくまで、個人的な見解ですが。
気になる2人が出てきましたら、その距離感を注目してみてください。