セレッソ 1-1 川崎
2024.7.14@Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
久々、レビューでも。僕の事を忘れられない内にw
悔しい引分け。でも、今後のセレッソに参考になるような試合だったんではないかな?という思いもあります。その辺を中心に振り返ってみます。
試合内容・雑感
●ブエノ・登里のベンチ入り
スタメンは、いつも通り。固定メンバーというところですかね。
水曜日に天皇杯があり延長までもつれ込んだ試合で、DFラインは120分フル出場(ですよね?試合見てないし、負けたので結果も詳しく見てないw)。その辺の疲れが気になる所でしたかね。
注目は、ノボリの復帰ですかね。これは嬉しかった!等々力での凱旋試合という事もあったと思います。負傷が治り切ってなくても出たいですよね(笑)今日は試合に出ずでしたが、復帰戦が楽しみになりましたね。
後は、ブエノ!後述しますが、やってくれましたね~(笑)
●試練の奥田
試合序盤から劣勢が目立ったのが、奥田。対峙するは、マルシーニョ。ここ、やっぱりきつかったですかね。
マルシーニョはJトップレベルのウイング。かなり、分が悪かった印象です。というより、ほぼほぼ止めることが出来てなかったかな(苦笑)?こういう選手を止められるようになって欲しいですね。それでこそ、トップの選手と言えるところかな?と。
奥田はスタメンで言えば、8試合目。毎熊のAZ移籍後も、その穴を感じさせない奮闘っぷりはセレサポの心を鷲掴みにしてたと思います。が、もうそろそろ他チームの研究が進む頃合い。この辺から、苦戦が続く可能性が出てくるな・・・と感じます。
奥田にとっても、試練の時が来ているような気がしますね。踏ん張って欲しい所。
●失点シーン
先制を許したのも、そのマルシーニョ。ちょっとゾーンに入っていたような感じで、この試合、止められなかったですね(苦笑)多分、多くのセレサポが感じてたと思いますが、
マルシーニョ、怖すぎやな・・・
と。そして、その感じたままに、ゴールを許す形になってしまいました(苦笑)
ただこのシーン、防げたところもあったと思います。問題は、前線の守備でしたかね?
相手CB#5の持ち運びに、3人が置き去りを食らう
というところ。
その持ち運びに、ルーカス、上門、レオセアラが置き去り。慌てて前に出た田中駿汰も、パスでかわされて。
そこからのマルシーニョへのスルーパスも上手かったですけど、全てはその状況を作られた最初のCBの持ち運びを止めるところが必要でしたかね?
それが出来てれば、あのシーンに持ち込まれることも無かったんでは?
という所だと思います。
ちょっと、上門、レオセアラあたりはお見合いをしたような感じもあるかな?難しい所ですが、ちょっとした綻びが、大きな決壊を生んだ印象でした。
●西尾の縦パス崩し
この試合の前半、セレッソはかなり苦戦させられてましたが、その要因は、
西尾の縦パスが読まれてたこと
ですかね。
ご存じの通り、ここの所の西尾の成長っぷり。それを感じさせる最たるプレーが、
西尾の縦パス
だと思ってます。
ここの所の西尾がはっきりと意識して縦パスを狙ってるのは、はた目からも分かりますよね。そして、チームとしてそこからチャンスも生まれてるのも確かで。
そんな中で、この試合は、西尾がボールを持った瞬間、川崎の守備ブロックが西尾の縦パスをかなり警戒してたのが印象的でした。西尾のその意識の高さを逆手に取る・・・というか、『西尾が持てば、必ず縦パスが来る!』と言う前提での守備をされてたなという印象でした。
先程の奥田ではないですけど、試合数が増えるだけ他チームの研究は進む。日進月歩だなと思います。
●布陣変更:保持時の3-2-2-3
後半から、上門→柴山。ボール保持時に開幕戦直後によく見た配置の3-2-2-3。この配置、やっぱ合いますよね。
特に前線のブラジルトリオが、オフェンスに専念できるのが良いと思います。この3枚は前線に居てこそ。
そして、西尾の立ち位置も変わることで、西尾のパスもまた良さが戻ってきた所はあったと思います。この辺、後半は上手く修正できたのではないかな?と。奥田も、交代するまでボランチ位置で上手く回せてましたしね。
そんな中での同点ゴール!
●ブエノ!!!
ブエノ、やっぱりスゲェ(笑)!こうやって、枠にボールを送るんだよ!みたいな感じで、めっちゃ上手いですよね。
このシーン、レオセアラの落しが見事ですよね。相手の右SBがかなり喰いつき気味にきてたのを見計らって、1タッチでカピシャーバへ。ブエノも、喰いついてきた相手のスペースに走れてる。本当、綺麗なゴール。
こういう短時間の出場でもゴールを決められるのは、やはり能力の高い証拠だと思います。本当、リーグ終盤戦の切り札になり得る存在かと。
そこからは何やかんや、色々とごっちゃごちゃで(苦笑)
川崎のゴール取り消し(既にゴールラインを割っていた。助かった!)。カピシャーバの抜け出しからシュート、柴山の切り返しからのシュートも入らず。
こういうどちらにもチャンスが生まれるそうなオープンな展開だと、逆に決まらないことも多く。結果的に、ドローと言う形に。
勿体ないというべきか、助かったと言うべきか。川崎とは言え下位チームに勝ち切れなかった・・・と言う意味では、勿体なかったかな?とも思いますね。
そんな所で本題へ。タイトル通り、『ドリブル3列、パス4列』というところ。この趣旨を言いますと、個人的に感じてる、
セレッソの問題点的な所を書いてみよう
と思います。
問題点と言うよりか、足りない所・・・と言う感じですかね。
この試合の失点シーンを振り返る
この試合の川崎を見てると、やっぱり上手いなと。そして、個人的に感じてたセレッソの問題点を踏まえて、
やっぱ、そうよね。『それ』が必要よね。
というのを感じさせられてました。
僕が必要だと感じていた『それ』は・・・この試合の失点シーンに集約されてます。
上にも書いたことをもう一度貼ると、
相手CB#5の持ち運びに、3人が置き去りを食らう
というところ。
そう、個人的に感じてるセレッソに必要なものは、
DFラインからの『ドリブル』でのボールの持ち運び
だと思ってます。
この辺を以降で少し詳しく。
得点が生まれやすいシチュエーション
まずは前提として、得点が生まれやすいシチュエーションというものを書いてみましょうか。
良く言われているのが、
相手DFラインーMFライン間で、前向いてボールを受けた時
というのは挙げられますよね。図示すると、こんな状況。
こういう状況であれば、1トップへのスルーパスでも、ワイドに張るウイングへの展開でも何でもござれ!みたいな状況ですよね。
後述の説明のため、このシチュエーションを『A』とします。
問題は、この1つ前の展開。その1つ前の展開で、『A』のシチュエーションに持って行くためには、
相手MFラインを突破する必要がある。
この時のシチュエーションを『B』とします。同じように、『B』のシチュエーションに持って行くには、
相手FWラインを突破する必要がある。
ですよね。『C』としましょうか。
改めて図示すると、こんな感じ。
『C』~『A』でそれぞれ、パスを受けて前を向いて・・・みたいな形を作る必要がある。『C』は普通に前向いてプレーは可能ですけど、『B』『A』では相手のプレスバックも受けることになる。
その中で、『C』→『B』→『A』と繋げていって、ゴールを決めて。それが戦前で練った戦術通り、約束事通りなら理想的というところですよね。
ここで話を戻すと、僕はセレッソの現在の問題点は、
『C』→『B』でハマってないから、次の『B』→『A』の繋ぎで無理が出る
と言う風に感じてます。
『C』→『B』でハマらず『B』で無理に『A』にしようとするから、ボールを取られる。具体例を挙げると、西尾の縦パスをキーとして、ルーカスフェルナンデスのドリブルを織り交ぜたキープ力。そこで、強引に『A』のシチュエーションを作りにいってる印象が強く。
それはそれでハマれば良いと思いますが、そこ一辺倒では相手も対応し易いですよね。
その状況が続くと、『C』→『A』でチャレンジしてみたり。でも、『C』→『A』はロングパスになるので、成功する確率はどうしても低くなりがちで。
こんな風にチームで色々とやってる感は見て取れるんですけど、トータルでハマって来ない印象です。
ここで改めて、この試合の失点シーン(川崎の得点シーン)。あんまり見たくないと思いますが・・・(苦笑)動画を貼っておきますか。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) July 14, 2024
見事なスピード!
見事なフィニッシュ!
\#マルシーニョ が持ち前のスピードで抜け出し
冷静な右足フィニッシュ🔥
ホーム等々力で川崎Fが先制に成功!
🏆明治安田J1リーグ第23節
🆚川崎F×C大阪
📱#DAZN ライブ配信中#川崎FC大阪 pic.twitter.com/xnUEFTu4hO
御覧の通り、、というか前述の通りなんですが、このシーンの川崎は『C』→『B』の経緯を、
DFラインの選手の『ドリブル』によるボールの持ち運びで作った
のですよね。
そう、ここなんですよね。『C』→『B』において、
セレッソのDFラインの『ドリブル』によるボールの持ち運びが少な過ぎる
と言うのは感じてます。言い方を変えると
セレッソのDFラインは『パス』ばかりを狙ってる
と言う印象は拭えないですかね。
『ドリブル3列・パス4列』は効率の問題
個人的に、ドリブルでの持ち運びは効率的だと思ってます。
失点シーンのCB#5の選手は、ドリブルでセレッソのFWラインを突破した後(『C』→『B』)、そのまま前向きにプレーしてましよね?だから、スピーディーに崩された。
対して、パスを選択した場合、パスを通せたとしても、受ける側がボールをトラップしながら前を向く必要が出てくる。パスが少しズレただけでも、プレーが遅れたりする。
プレーが遅れると、相手の守備陣形も余裕を持って対応する時間を作ることになる。そういう意味でも、パスを刻むのも考えモノ?という所もあると思います。つまりは、
ドリブルも交えてボールを前に運ぶべき
かと。それをし易いのが、比較的時間が持てるDFラインの選手だと。
とは言え、DFラインの選手からと言えど、すべてが全てドリブル可能な状況ではないです。ドリブルすることで、自分の後ろのスペースを空けるリスクもある。時と場合にもよりますが、パスもドリブルも両方を選択し得る状況であれば、
ドリブルの持ち運びの方が圧倒的に効率が良い
と思います。
単純に、DFラインがドリブルでFWラインを突破してくれれば、その後は3列で良いのですよね。
逆に、パスで『C』→『B』→『A』を作ろうと思うと、4列の仕組み作りが必要になる。
人の配置、必要な人数を見ても、どちらが効率的か?は一目瞭然だと思います。
ドリブルは、1人で行うプレー。対して、パスは出し手と受け手の関係性。パス交換は必ず2人絡むことになるので、ミスが出る可能性も単純に2倍になりますよね。
組織だった仕組み作りと言うのも必要だと思いますが、人数が多くなればなるほど、ミスのリスクも高くなる・・というところ。だから、
『個』のプレーで『すっ飛ばせる』なら、『すっ飛ばした』方が効率的な場合がある
というように思います。
勿論、パスで 『C』→『B』→『A』を作るのが悪いと言う訳ではないです。チャレンジはすべき。ただ、個人的には、
DFラインからの『ドリブルによるボールの持ち運び』も、もう少し多く選択肢にあっても良いのでは?
と思っております。その選択肢を含めた上で、
選手個々の判断の精度が問われる
と言う感じでしょうか。
要は、
前が空いてれば、臆せずにドリブルでボールを前に運べ!
です。この辺、翔(特にw)、鳥海、西尾、奥田はどんどんとチャレンジして欲しいなと。
※逆に言うと、こういうプレーは、毎熊が凄かったんですよね。良いアクセントになってたと思います。
ただ、DFラインは奮闘している
このように、DFラインのドリブルでの持ち運びの有効性を書いてみました。本当、失点シーンを見た時に、強くセレッソでこういうプレーを見たいと感じました。
こんなふうに書いてきましたが、今年のチームはパスで崩す拘りをとても感じます。それ自体、否定する気もさらさらないです。そして、この試合の後半で見せたように、
3-2-2-3の4列が配置できれば、それなりに上手く回せる。
と言うことも逆に言えますよね。
また、毎熊や清武が居なくなっても、
残りの選手でも、それを実現する技術を持ってる
と言うことも言えるんですよね。それ位の実力のある選手はいる。
それ故に、パスで崩す拘りが強く出るのもよく分かるというか。
まして、この試合でノボリがベンチ入り。このシステムでキーマンですよね。ノボリの復帰に合わえて、またリーグ序盤のような勢いを取り戻すかも?という期待感はあります。楽しみですね。
相手の出方次第なところはありますが、相手を攻略できる仕組みは持っていると思います。上手くか?いかないか?は、選手の判断・プレー選択次第やと思います。
また、今回は少し厳しめに『DFライン、もっとしっかりせえよ!』と言う風な書き方になりましたけど、
セレッソの現状を踏まえると、どうしてもDFラインはブレーキを踏んじゃうよね?
という所も理解はしてます。
進藤の開幕前の負傷。春のノボリ(と毎熊)負傷。五輪予選等で、西尾、ハブナー不在。山下の怪我。これだけ負傷者が出れば、満身創痍でしたよね(苦笑)
特に、翔と鳥海。この2人の何れかが怪我とかすると、左SBに本職でない選手が入るという可能性があった時期もありました。仮にそういう状況になっていたら・・・冗談抜きで、今シーズンは終わっていたかも知れません。
本当、今回に取り上げた『もっと、ドリブルで持ち上がれよ!』みたいに、翔や鳥海に不満を感じてました。違うシーンで言えば、『五分五分のボール、もっと競りに行って攻撃の下支えしてやれよ!』とか(苦笑)ただ、その不満と同じくらい、
怪我人が戻るまで、何とか怪我せずに持ち堪えてくれ!
と2人には思っておりました(笑)
それ位の危機的状況化にあったので、この2人の最優先は、
無理なプレーを避ける
という所だったのかも知れないですね。チームからそういうオーダーも出てたかも?とすら思います。
そういう意味で、今シーズン前半のチームMVPはこの2人かも?とすら思います。何とか、持ち堪えてくれましたのでね。
そして、DFラインの怪我人が戻りつつある今、反撃体制が整ってきたとも言えるのかな?と思っております。もっとアグレッシブに!今後のセレッソのDFラインに期待です。
【CEREdle】セレドル、始めました。
少し前から告知しておりますが、久々、プログラムを作ってみました。作ったのが、言葉遊び『Wordle』のセレッソの関連ワードのみ版。題して、
『CEREdle』セレドル
です。
ことばのパズルゲームに興味のある方、是非、チャレンジしてみて下さい!問題の更新は、
月・水・金の夜
になってます。問題更新は出来るだけ続けて行こうと思いますので、よろしくお願いします!