セレッソ 1-2 清水
2021.12.4 @IAIスタジアム日本平
何もない敗戦・・・(苦笑)
前節の素晴らしい戦い方は、一体、何やったんやと(苦笑)
今期リーグ戦の最終戦だった訳ですが、ちょっと厳しめに書いて行きますかね。
試合内容・雑感
●受けてしまうセレッソ
清水は負けると降格の可能性があるものの、ドロー以上での自力の残留確定。つまり、自力で残留できる目を持っていました。故に、この試合はほぼほぼ前に出てくるのは分かり切ってました。序盤から、高い強度でプレスに来ていたいと思います。
そんな清水相手にセレッソは・・・受けちゃいましたね。
試合開始直後1分もしない内に、左サイドで歩夢が振り切られて、中央からミドルシュートを打たれました。ここで、いきなり清水に流れを持っていかれたような印象でした。試合の入りだったので、歩夢には強く行って欲しかったですかね。
また、前半は強風の風上に立っていて(コイントスで、コートチェンジした?)、前節:名古屋戦で多用したFWへのロングパスも、パスが風に押されて流れてしまうような状況。前への推進力が、そこでももぎ取られたような印象でしたね。
相手プレスで後ろ向きにされることが多く、ほぼ前向いてプレーをさせてもらえませんでした。その辺、勇気を持ってプレーしてる選手が少なかったですね。
●気を吐いた加藤陸次樹
何か、上手く行ってない。そんな印象の中、個人的に気を吐いていたと感じたのが加藤陸次樹。
今日の対戦相手の清水が基本陣形4-4-2。このブログで何度か紹介していますが、その4-4-2の急所というのがここ。
絵は使い回しで恐縮ですw 重要度的に、①>②=③>④という所。平たく言えば、ちょうど中間の所・・・ですね。
『前を向いてプレーできなかった』と前述しましたが、今日のセレッソは試合通じてこの①~④のエリアで『前を向いてプレーできた』のは4回のみ(僕のカウントですが)だけでした。ただ、
2回が加藤
でした。
1つ目が、18分25秒頃のポストプレー。上の④の所でボールを受けて、反転しながら切り返し。坂元→陸も、坂元のパスが流れる・・・というとプレー。ここ、坂元のパスが流れなかったら、チャンスになってましたね。加藤の起点になるプレーが、素晴らしかった。
そして、33分17秒頃。③のエリアで反転、内に切れ込んでポスト直撃のシュート!! これも惜しかった。
これら以外にも、後半の嘉人のPAエリア外からのシュート、その前に左サイド奥で粘ってボールを奪ったのが加藤でしたし、勇気のないプレーが多かった今日のセレッソにおいて、1人、気を吐いていた印象でした。
●嘉人の幻のゴール!!!
加藤のポスト直撃シュート後のCKで、生まれた感じの嘉人の幻のゴール!!!
恐らく、風の影響を計算に入れた清武のインスイングだったと思いますが、外に流れながらきっちりと打ち切った姿勢、やはり嘉人やな~と思いましたね。
ってか、
嘉人のゴールでえーやんw
セレサポの総意ですよね(笑)
ただ、試合後の嘉人のツイートです。
今日はオウンゴールだったけど自分のゴールと同じくらい嬉しかったしみんなで喜べたんで最高に嬉しかった。
— 大久保嘉人 (@Okubonbon13) December 4, 2021
ありがとう🌸 https://t.co/73qRDcU7WX
本人が、『最高』と言っているから良かった(笑)
●前半終了間際に失点
終わってみれば、この失点が痛かったですね。悪いなりに何とか凌いで、前半終了間際まで持ってきておいての失点。
西尾の足が止まっているのが少し気にはなりますけど、まあセレッソはノーチャンスだったかな!?いいボールを蹴られたし、いい入りされたしな印象。
アシストした清水#16 西澤。この時、FK前に軽く1回リフティングをするんですね。多分、彼のキック前のルーティーンだと思うのですが、その後、ゴールを決められたのもあって、清水FKの度にこのルーティーンを見せられたのが怖かったです(苦笑)
●逆転ゴールを許す
そのルーティーン西澤に決められる(苦笑)清武の守備が軽かったですな。
守備の基本は、自陣ゴール中央とボール(或いはマークする対象選手)を結んだ線上に立つこと。これ以外にないんですよね。この時の清武は、そのセオリーを全く守れてない(苦笑)あれだけ相手に余裕を与えれば、そら狙いを定められてシュートを打たれますよね(苦笑)
個人的には、
絶対に防げた失点
だと考えます。耐えないと行けない時間帯、この失点は非常に残念やったな。
そんな所で本題。表題の通り、『目的を忘れたプレー』という所。
この表現からお察しの通り、あまり良くない指摘をして行くことになります。リーグ最終戦のレビューで、ここからそれを書くのが重苦しいです(苦笑)
あまり良くない指摘をする上で、この試合の1シーンを取り上げるのですが、やり玉に挙げることになる選手がいます。最初に言っておきますと、
藤田主任
です。
手段が目的化すること
この章題『手段が目的化する』ということを、一般的に聞いた事もある人も多いと思います。
社会人の方であれば経験している方も多いと思うのですが、
目的を果たす為にルールを決めた。ただ、時間が経つに連れて、その目的を忘れてルールを守る事が目的になってしまった。
というような所。
例えば、警察のスピード違反の取り締まり。本来の目的は、
目的:
車のスピード出し過ぎによる事故の危険性を下げる為
という所だったと思うのですね。であれば、警察がその目的を果たす為、
手段:
スピードの出やすい所に警察が立って、抑止力になる。それでもスピード違反をするような輩には、違反切符を切る。
という事を本来すべきだと思うのです。
それが今や、
目的:
違反切符を切る為
と目的がすり替わり、
手段:
警察は隠れて、スピード違反の車を監視する。
とういような事をやってる訳です。本末転倒もいい所です。
・・・断っておきますが、僕は、
免許取得以来、無事故・無違反の完全無欠のゴールド免許。
です(笑)法定速度は守りますww 上の件は、スピード違反で切符切られた時の義兄の言ですww
少し脱線しましたが(笑)、この警察のスピード違反の対応が、
手段が目的化すること
の端的な例ではないかな?と思います。そして、今日のセレッソも、この
『手段が目的化』
しているのを散見しました。
ビルドアップの目的と手段は?
選手が実践するプレーは、目的があるはずです。ただ、手段が目的にすり替わっていれば方向性を失うのは確実です。
今日のセレッソにおいて、目的が手段にすり替わってたのが
『ビルドアップの所』
だと感じてます。
ここで、『ビルドアップの目的』を整理します。一般的には、
ボールを前に運ぶこと
という事になります。
ここで、個人的にはもう1個、条件を追加してます。ビルドアップの出口は、
『次のプレーで仕掛けのアクションを起こせる状態になっていること』
は理想として挙げられますよね。その状態とは、何度も書いてますが、
『ボールを持って前を向くこと』
だと思います。
まとめると、ビルドアップの目的、
目的:
ボールを前に運び、最後にボールを持った選手が『前を向いている』事
という所になります。そして、その手段は、お馴染みですね。
手段:
良い『立ち位置』を取る。『パスワーク』を行う。
今のセレッソ・・・というよりかは、大抵のチームがこれですね。たまに、縦ポンだけのチームも見かけますが。
あくまで、僕の主観ですが、ビルドアップの定義はこうしてます。でもって、良くなかった藤田のプレーを紹介する流れになります。
前を向かない?向けない?藤田
前述の通り、今日の清水の出足は凄かったです。また、ブロックを敷かれるとかなり固い守備を見せられました。特に、ホームの清水戦でもそうでしたが、ボランチの間はパスも全く通らない。かなり厳しく締められてた印象です。
そんな清水でしたが、一度だけ、そのボランチ間をぽっかり空けてくれたシーンがあります。
62分28秒頃のシーンです。左サイドに流れた清武がボールを受けます。この時、清水ボランチ#33松岡が、清武のチェックに行きます。そして、もう一人のボランチ#6竹内が、絞るのをサボったんですよね。故に、ぽっかりと清水のボランチ間でスペースができました。
そこの空いたスペースに入ったのが
藤田
でした。そして、清武にパスも要求。清武も、当然、藤田が見えていてパスを出します。
この時、僕は、
やっと来た!!
と思ったのですね。かなり、耐える時間が多かった試合で、今日の試合で恐らく唯一見せた清水の隙。しっかりと、そこでボールを受けて、
『前を向けば』
相手にとって、かなり危険な攻撃をすることが出来る!と。このシーンを映像で見てもらうと分かるのですが、藤田に誰もプレッシャーを掛けていなくて、藤田が前を向くスペースも時間もたっぷりあったんですね。
でも・・・藤田は前を向かなかった。
清武のパスが、若干、後ろになったのですが、それでも藤田であれば前を向くコントロールができるはず。それも、だれもプレッシャーを掛けてこない状況下という絶好の機会だった訳です。
しかも、上の図を再利用しますが、相手の立ち位置的に言えば、4-4-2の1番の急所とも言える①に近いのエリアですよね。
それを、藤田は前を向かず、パスを出す相手を探して後ろを向いてバックパスを選択(苦笑)絶好のチャンスをみすみす見逃すという失態を犯したのですね。
前向いても良かったですね。
解説の柱谷さんがこう優しく指摘してましたが、
前を向かないとアカンやろ。
と、1人吠えてました(苦笑)
手段が目的にすり替わっていた藤田
ここで、もう一度、振り返り。
ビルドアップの目的は、
目的:
ボールを前に運び、最後にボールを持った選手が『前を向いている』事
としてました。その為に、
手段:
良い『立ち位置』を取る。『パスワーク』を行う。
であると。
この時の藤田は、はっきりと、
仕掛けられるエリアで前を向くという『目的を忘れたプレー』
という事が言えます。
藤田の立ち位置はとても素晴らしく、相手の急所に立ってます。ただ、そこから後ろを向いてバックパスをした訳ですので、
手段であるはずの『パス回し』が目的になった
と言わざる終えません。
つまり、このシーンの藤田は、
手段が目的にすり替わっていた
こう言えると思ってます。
・・・残念なシーンでしたね。
手段が目的化するということ。
上でも書きましたが、手段が目的にすり替わっていれば方向性を失うという所は、警察のスピード違反の例でも分かる所かと思います。
実は、この手段が目的化したプレーという所は、去年のロティーナ・セレッソの末期にも、個人的にはめちゃめちゃ感じてたんですね。何度か書いてますが、ロティーナ2020のリーグ後半の勝ち点は21しか取ってません。このリーグ後半の閉塞感が、
手段の目的化したプレー
が多かったからではないかな?と今更ながらに思います。
監督の重要性は良く説かれますが、監督が用意したやり方を使うかどうか?の判断は選手に一任されているはずです。用意したやり方が、そのまま戦況に合うとは限らないですよね。『用意したやり方の10%も戦況で出れば多い方』という選手の発言も聞いた事があります。
そういう意味で、
試合で出る結果は、選手の『判断』と『実行』の積み重ねで生まれるもの
だと思っています。故に、選手の選択するプレーが監督のやり方だけに偏ると、こう言った『手段の目的化』が顕著にでるのではないかな?と、個人的には推察しています。
それが故の、ロティーナ2020後半の閉塞感であったり、今日の試合の藤田のようなプレー選択だったりだと。
先日のホーム川崎のレビューでも書いたのですが、
個人的には、セレッソの選手には、
戦況に応じた正しい状況判断・選択をして欲しい
のですよね。それを積み重ねれば、『手段の目的化』になり得ないんですよね。本当に、そこが今のセレッソの選手は弱すぎると言うか、他人(監督・戦術)任せすぎるというか。
若干、暗い感じのレビューになってしまいましたが(苦笑)
とりあえず、この試合で膿は出し切ったとして、天皇杯に切り替えて欲しいですね。
リーグ戦、レビュー記事完走!
2019年からレビュー記事を書き始めてましたが、今年は初めてリーグ戦全試合レビュー、完走しました!まだ、嘉人の引退の事や、天皇杯が残っていて今年の書き納めではないのですが、とりあえずリーグ完走の目標達成。
予想以上に読んで頂けてるようで、シーズン途中から書いてて張り合いが出てました(笑)Twitter のフォロワー数も、今年初め頃は確か100人前後位だったと思うのですが、今では460人を超えてきてまして。嬉しい限りです。
また、Twitterでコメント頂いてる方も、有難うございます。人見知りな癖に、寂しがり屋という面倒くさいヤツなんですけど(苦笑)故に、絡んできてくれるのは本当に嬉しかったりします。またその流れで、夏に酒本会に入会させて頂き、リアルに多くの付き合いが生まれ始めて、ブログ記事書いてて良かったな~と本当に思っています。
改めて、
皆々様、有難うございます。これからも宜しくお願いします。
とりあえず、まだ今年は終わってませんが、これからも続けていくつもりですので宜しければお付き合い頂ければと。
そんな所で、セレッソ、天皇杯頼むぞ!!!天皇杯優勝を今年のレビュー記事書き納めとさせてくれ!!!
清水を調べてみた+さわやか特集@Supportnik
酒本会会長:ひではちさん(@hide_cerezo)が開設されました『Supportnik』で、清水を調べてみました。
特集記事もあります。清水及び静岡は何度も行ってますが、『さわやか』は行ったことないな・・・美味そう(笑)