2021 セレッソ

【セレッソ】名古屋戦:待ってた!若手センターバックの躍動!

セレッソ 2-1 名古屋

2021.11.27 @ヨドコウ桜スタジアム

劇的・感動的な勝利!!!!

嘉人の引退を控え、最後のホームゲームでの素晴らしい勝利でしたね(笑)名古屋に逆転勝利!という所も、その価値を高めてくれているようにも思います。試合後の嘉人引退セレモニーと合わせて、本当に素晴らしい時間だったな~と思います。

本当は、こういう試合は御託抜きで喜ぶべき所なのですが、レビュー記事も今年は完走目前です(苦笑)以降、僕の御託入りのレビュー記事をお楽しみ頂ければ幸いです(笑)

試合内容・雑感

●嘉人の動きにつられるキム・ミンテ

試合内容については、結果的にほぼ完璧だったと思いますね。攻守に危なげなかったと。

ハーフタイムでツイートしたのが以下です。

奧埜中心に、FWへのミドルパスがとても多かったですよね。名古屋との4戦目で、やり方を変えてきた・・というよりか、

嘉人にゴールを獲らせる為、ボールを早めに前線に送っていた。

という印象が個人的に強いですかね。逆に、それが奏功したと言えるのかな?と。

名古屋からすると、過去3戦からは想像が付かないような展開だったと思います。出鼻を挫かれたような感じだったのではないですかね。

特に、名古屋#20 キム・ミンテの嘉人への対応が怪しい印象は受けてました。8分頃の嘉人の最初のチャンスは、キム・ミンテの空振りで嘉人へパスが通ったモノ。そこからキム・ミンテは、セレッソの縦のミドルパスから嘉人の裏抜けを警戒。DAZN観戦でも分かる位にはっきりと下がり目のポジションを取ってました。

ここ、思いっきりギャップを作ってくれてましたね。こうなると、周囲のエリアは使いたい放題。

キム・ミンテは多分、足が速くないんだろうな?というのは分かりました。マンマーク気味に嘉人にマークについてました。それは、嘉人の裏抜けを警戒してる裏返しでもあります。それが、最初の自分の空振りから嘉人に抜け出されて、より顕著になっていた印象でした。

セレッソからすると、嘉人にゴールを取らせるために早めに前線へのボール供給してた所で、上手くギャップを作れたという形。それが分かり易く出たのが、

奧埜からスルーパスで、陸が中央を抜けたシーン

でした。

このシーンでもはっきりと、嘉人の動きに釣られてキム・ミンテが下がり目になって、名古屋ボランチ裏にスペースが空いています。そのスペースを、陸がドリブルで割って入る形。

このシーン、面白かったでよね(笑)陸が中を侵入する珍しい形でした。

名古屋はマークが決まってる印象があって、通常、陸には相馬が付いてたと思います。ただ、陸がセンターに入ることで相馬の立ち位置に悩みが出てましたよね。相馬は、陸に合わせて中に絞ってマークするのか、マークを#14 木本に渡すのか。

木本も、最初の誘いのパスを陸に入れた時は陸にチェックに行ってましたが、次にスルーパスを通された時は、陸に対してのチェックはルーズになってました。この辺、セレッソ側は、木本の癖を把握してたのかも知れないですね。何れにしろ、陸の立ち位置が素晴らしかったなと。そして、オフェンシブMFのような前を向きながらのトラップ!大好きなプレーです(笑)

その後、陸は嘉人をマークするキム・ミンテにドリブル仕掛けます。そして、局面で嘉人・陸 vs キムの2vs1にすることに成功。嘉人は労せずにフリーになり、陸からのスルーパスをシュート!ちょっと外に膨らみ過ぎて、シュートを打つには難しい形にはなりましたけど、崩しとしては完璧でしたよね。逆サイドに清武がフリーで走り込んでましたし、そちらにクロスを上げても面白かったなと。

嘉人はシュートを外しましたが、嘉人の動きで作り出したスペース。それを陸や奧埜が見つけて、上手く活用できたシーンだったのではないかな?と思います。

●奧埜のミドルパス

そして、この陸の中を割ったシーンで陸にスルーパスを出した奧埜。ここばかりではなく、16分嘉人が裏抜けからヘディングシュートを打った縦方向のクロスや、28分山田の惜しいシュートも奧埜のパス。

奧埜、ミドルパスもエグいの持ってるやん!!!

と驚かされました。ってか、これまでにももっと見せてくれよ(苦笑)

奧埜はどちらかと言うと『使われる選手』という印象でしたが、『使う選手』にもなれるという事が分かりました。この『使われる』と『使う』という選手の特性で、両方を振舞えるのははっきりと強みです。正直、新たな奧埜の一面を見たような気がします。

そして、それだけ御膳立てしてもらえた嘉人・山田のFW陣は、ノーゴール・・・猛省を(苦笑)でも、嘉人の動きに対するキム・ミンテの対応を見る限り、本当に嘉人に引っ張られていたのが分かるので、やっぱり偉大な選手だな~と改めて思いましたね。

このような形で、本当に上手く試合を運べてたと思うのですが・・・名古屋には、この人が居ましたよね(苦笑)

●曜一朗のゴール。

自分でボールを上げてのバイシクルシュート。正直、凄過ぎましたね(苦笑)

後に書きますが、この試合の後、酒本会の飲み会に参加させて頂きました。この時にも少し話題になりましたが、

酒本会
体を寄せきって、曜一朗を自由にさせなければ良かった!

という話題がありました。その時は、僕も『確かに』と思ったのですが、後々リプレーを見てみると、

凄過ぎる。止めるの無理やな・・・(苦笑)

と鞍替えしました(苦笑)

セレッソDF(曜一朗に行ったのは丸橋でしたね)からして、背中越しなので何をしてくるか分からない。曜一朗がボールを自分で上げた時に『バイシクルでくる』と分かっても、そこからの曜一朗のプレー・スピードが速過ぎましたね。

このシーン、曜一朗は自分で上げたボールに対して、ボールの落下を待たずにバイシクルを打ってるんですよね。上げたボールの落ち際に合わせて打つのではなくて、ボールが上昇している時に打ってるんです。それ故に、プレースピードが尋常じゃない位に速い。

テニスで言えば、バウンドしてくるボールの頭を叩くプレー『ライジングショット』ですよね。自分で上げたボール、そしてバイシクルですので言わば、

セルフ・ライジング・バイシクル・ショット

ドライブシュートみたいな技名を言えば、こんな表現ですね。安っっっいヒーローの必殺技みたいな名前になりましたがw 

テニスのライジングも、ボールを早く打ち返すことになるので、相手に時間を与えない効果があります。曜一朗のこのプレーも同様で、これはDF陣からするとノーチャンス、詰め切れる時間がなかったですかね。

嘉人の引退に当たり、弟分だった曜一朗も研ぎ澄まされてたな・・・という印象でしたね。この曜一朗ならではなスーパープレーを見せられた時点で、

曜一朗に全部持っていかれたかな・・・?

と思いましたが・・・

セレッソも死んでなかった!

ですね。

●藤田の同点ゴール!!!

藤田のミドルシュート!!!!これは、凄かった!!!!

厳密に言うと、藤田のシュート自体は入ってないんですよね。ポストの跳ね返りを、名古屋GK:ランゲラックに当たって入ったゴール。ってか、普通、あんな入り方します(笑)? あの場面で、あのシュートの入り方を見て、

セレッソ勝利を信じる全ての人の思いが捻じ込んだゴール!

だと感じました。

勿論、打った藤田のプレーも素晴らしかったのですが、執念というかそういったものを感じました。興奮したな~(笑)

●西尾の逆転ゴール!!!!

個人的にですが、これを待ってた!!!! 家で画面越しに、

西尾ぉぉぉぉおぉぉぉぉおおお!!!!!!

と叫びました(笑)

この試合のセレッソのCKは、全てインスイング、つまりコーナーから巻いてゴール方向に向かうボールを蹴ってました。1パターンではなく、ニア・ファーと蹴り分けたりで、色々と工夫も見えてたのですが、そのほとんどをランゲラックにストップされていました。

ただ、この得点シーンは、アウトスイング。つまり、巻いてゴールから逃げるボール。ここで、上手く相手の視点を変えられたような気がしますね。それが、スポッと上手くハマった印象はありましたね。

そして、もう一回書きますが、個人的に、

本当にこれを待ってた

のですよね。詳細は後述しますが、それ故の、

西尾ぉぉぉぉおぉぉぉぉおおお!!!!!!

だったんです(笑)

嘉人の最後のホームゲームで勝利を手繰り寄せるゴールでもあったし、それが西尾のゴールであったのも嬉しかったですね。


ここまで長々と書いてますが、本当にお腹いっぱいですが(笑)メインのお題に。

今回、歩夢・西尾のセンターバックコンビを取り上げてみます。この試合、この2人の活躍が凄かったと思います。直前の西尾のゴールの所でも書きましたが、個人的に

これを待ってました

そんな所を書いて行こうと思います。

本来、ここで大久保嘉人を取り上げるべきだと思うのですが、そこを差し置いてこの2人で。嘉人は別枠で記事を書こうと思います。感動的なセレモニーの感想も、その時に。

歩夢・西尾への不満

若手CB2人の活躍を書きます!と書いておいて、いきなり不満から書くのですが(苦笑)

歩夢・西尾が先が有望な若手CBであることは理解しています。ただ、駆け出しであることもまだ事実で、それ故に粗もあっても成長への期待込みで目を瞑っている所はあります。目を瞑っているという意味では、不満もある・・・という所。

彼ら2人の最大の不満は、

空中戦が強くない

という所ですね。

攻守におけるコーナーキックでの歩夢・西尾

今シーズン、結果的にではありますが、半数以上の試合で歩夢・西尾がセンターバックを組むことになりました。小菊体制になってからは、ルヴァン決勝という大舞台でもこの2人がセンターバックを担う・・と言う形でしたし、小菊さんの期待の高さが伺えます。

ただ、この2人のセンターバックを見てきて、大いに不満を感じてたのが前述の通り空中戦です。ここで、セレサポさんに質問です。

セレッソのCKの際、歩夢・西尾が競り勝って惜しいシーンを演出できた記憶がありますか?

という所。

僕は記憶にありません。はっきりと、ゼロだと思います。歩夢も西尾も、セットプレーから点は取ってますが、全てこぼれ球を足で決めてるのですね。頭でズドン!は皆無。

また、集計している訳ではないのですが、僕の記憶では歩夢・西尾がセレッソのCK時にヘディングで相手に競り勝ったシーンもないです。1度だけ、西尾が頭に当てた事はありましたが、枠を大きく逸れるシュートになってないモノでした。

加えて、相手CKからの失点は急増してましたよね。ルヴァン決勝の記事でも書いたのですが、

同じ形で4度の失点。

コーナーキックなので、一概に歩夢・西尾だけの責任ではないとは思いますが、ヨニッチが居た頃はここまでひどくは無かったです。それ故、歩夢・西尾はその責任を果せてない印象は個人的にぬぐえませんでした。

セットプレーの空中戦で、まるで優位に立ててない

というのが個人的な印象です。

チアゴ・進藤の高さ

逆に、分かり易くチアゴは高いですよね。身長もそうですが、その得点力も。

  • リーグ戦19試合: 4得点
  • ACL 6試合: 3得点 

もう、分かり易過ぎる位に強いですよね(笑)

進藤も少ない出場時間ですが、ホーム徳島戦で藤田からのロングスローをダイレクトでヘディングシュートを決めてます。クルピがアウェイFC東京戦の試合後にコメントしてますが、進藤が歩夢よりヘディングが強いのは確実だと思います。

そして、これはチアゴのみ(進藤は試合時間が短すぎのため)ですが、印象論そのままにスタッツでもはっきりと歩夢・西尾より空中戦の強いことを示しています。

ってか、空中戦で言えば、チアゴはJリーグでトップクラスです。

チアゴが使われないのは、その戦術理解度と言うところになるとは思います。チアゴが原因で失点するデメリットと、セットプレーの得点の可能性のメリット。どちらを取るか?で、小菊さんがデメリットを嫌ったという事も分かります。

でも、チアゴを差し置いて、歩夢・西尾の2人を使うのには説得力が足りないな・・・というのは素直な気持ちでした。

だからですが、今シーズン、特に小菊体制になってからは、

歩夢・西尾には、空中戦で勝てる所を示して欲しい!

と、ずっと願ってました。そこで勝てるようであれば、この2人が使われる説得力も増すと思っていたからです。

そう思い続けてから、ようやくのこの試合!本当に、輝かしかったですよね。

この試合の歩夢・西尾

この試合の歩夢・西尾の空中戦をざっと書いて行きます。

まず9分頃のセットプレーで、歩夢がヘディングに競り勝って丸橋に落とすシーンがありました(丸橋のキックミスで枠外れ)。この時、

おっ?歩夢、競り勝ったな。

と感じました。

続いて、山田の惜しいシュート後、29分のコーナーキック。ここでも、歩夢が競り勝ってヘディングシュート(ランゲラックのスーパーセーブ)。

おぉ!!ヘディングシュートまで!!今日の歩夢は、空中戦でも期待できるな。

歩夢に対して、こんな好印象を持ってた矢先の33分のコーナーキック。今度は、西尾が飛び込んでヘディングシュート(枠外し)。

おおぉ!!西尾も続いた!!

今日は2人とも、何かが違う。個人的には、良い意味でセットプレーに期待感を持ち始めました。

そして、運命の87分。西尾の逆転ゴール!!!

西尾ぉぉぉぉおぉぉぉぉおおお!!!!!!

先に紹介した、僕の叫びにつなげてくれました(笑)

こういう強さを見せつけてくれれば、

チアゴではなく、歩夢・西尾が使われるのも納得

となるんですよね。

この試合、カバーリングも2人とも凄かったですよね。11分頃の相馬の単独突破を停めた西尾のカバーリング、83分頃のオフサイド崩れからマテウスに左サイドを突破されるも、鬼気迫るダッシュで戻ってそれを停めた歩夢。本当に、素晴らしかったと思います。

今日の試合に関して言えば、歩夢・西尾に納得させられました。これを、続けて欲しいですね。

〇〇の為に・・・という思想

正直ベースで語ると、この試合は嘉人の最後のホームゲームを負けるわけにはいかないという所で、チームがまとまっていたというのは事実だと思います。良く言われる言い方ですが、

ブーストがかかっていた

と言えるかな?と思います。

上で挙げた歩夢・西尾も、この試合に関して言えばそうだったと思います。こう書くと、一過性のものだと感じるのですが、ただ、個人的には

結果が出れば、それでも良い

とも思うのですよね。それが、継続すれば尚よし。

以前から何度か書いてますが、僕は理系の理屈人間です。それ故、レビュー記事を書いてる際、出来るだけ理屈を通るような内容にしようと思うのですが、実は理屈が通らないことが根底にあったりします。

チームが強くなるのに一番必要なモノは、個人的には選手の質だと思っています。そして、その選手を動かすのに必要なモノは、

『〇〇の為に動きたい』と選手に思わせる事

だと思っています。チームの為でもOKなんですが、出来れば『人の為』の方が明確かな?と思います。

これを優秀な監督が必要とされる理由で落とし込むと、優れた戦術をもたらしてほしい!という所ではなく、

『この人について行けば優勝が狙える』と選手に思わせる事

という所になります。

サッカーに限らず、どんな分野においてもそうですが、

人のために動いた時に想像以上の力を発揮した

そんなご経験を皆さんもされてないでしょうか?日本人限定なようにも思いますが。

スポーツで有名な所では、ロンドンオリンピックの水泳で、個人競技で無冠だった北島康介に対して、

康介さんを手ぶらで帰す訳にはいかない

という所でメドレーチームがまとまって、下馬評を覆す銀メダル獲得。

Jリーグにおいても、現在、最強チームの川崎フロンターレも初タイトル獲得時には、

憲剛さんのため

という所は外から見ていても伝わってきましたよね。

また、セレッソが初タイトルのルヴァンを取った時も、

負けるとルヴァン組に合わせる顔がない

最近で言うと、クルピからの監督交代時に、

小菊さんのため

とチームがまとまって、チーム状況を好転させたと思います。まあ、ルヴァン決勝はこれで上手く行きませんでしたけど(苦笑)

人は、人のために動く時に力を発揮する。

青臭いことを書いているとは思うのですけど(苦笑)僕自身は、そう信じて疑いません。今のセレッソは間違いなく、

嘉人のため

でチームがまとまってると思いますので、しっかりこれをリーグ戦最後のエスパルス戦と天皇杯で継続して欲しいなと。

願わくば、フロンターレのように一過性のものにせず、それをきっかけにチームが上昇気流に乗っていければ・・・そう願わざる終えません。そう感じさせられた、今回の素晴らしい勝利でした。

僕も、人のために何かします(笑)

酒本会の飲み会に参加しました!

お誘い頂いて、酒本会の飲み会に参加してきました!

以前に挨拶をさせて頂いていた方、初めましての方、多くの方とリアルにお会いしてセレッソの話が出来て楽しかったです。良いですね、こういうのは(笑)

そして、ブログを書いてて良かったな~と思うのはこういう時で、

酒本会
ブログ、読んでます!

と想像より多くの方に仰って頂けたのが嬉しかったです。僕は、どちらかと言うと引っ込み思案で人見知りのある人間なのですが、『セレッソのレヴュー記事を書いている土塔えんじ』という肩書に救われました(笑)

改めて、会長のひではちさん(@hide_cerezo)初め、酒本会の皆さんに改めて御礼を申し上げたいと思います。本当に楽しかったです。輪に入れて頂いて、有難うございます。

そんな所で、ひではちさんのサイトSupportnikを紹介して、この記事を終わろうと思います。ひではちさんの熱い考えも、お伺い出来ましたし(笑)本当に応援してますし、協力しようと思っております。

Supportnik

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